第1章 亡国の公主――2



「俺が皇帝になるには、そなたが必要なのだろう? 蓮礼公主、彩華琳」




 息を引き切る華琳に、男はあぶみを蹴り速度を増す。人の少ない裏道へ出た馬は、土ぼこりをあげてしつそうする。

「何者──!」

「後でゆっくり話してやろう」

 俺が皇帝に。この男はそう言った。彼自身が帝位を望んでいるならば皇帝のごまではない。

 次代の皇帝にと定められた太子本人か、ほかの兄弟皇子か。

 心臓がどくどくと鳴り始めた。筋の浮き出たがっしりとした腕が華琳を抱きこんで放さない。

 彼らが華琳をさがす理由は、ほん人の生き残りを断罪するためではない。皇位けいしように不可欠な、あの《華》を奪うためだ。

 しかし皇子の身分の者が、地べたに落ちた干し肉など口にするだろうか。

(そうよ。この男が皇家ではなく、どこからか蓮礼州の不幸を聞きおよび、新帝として立つために《皇位継承の神器》をさがしている者だとしたら)

 華琳はのどを鳴らす。

 彼が華琳を女主人から助けてくれたことは確かだ。それにさっきのいぬへのふるまいや華盟の道理を説く口ぶりからして、悪人ではなさそうだ。

 それに……なんだろう。男の腕の中で、みようなほどのあんを抱く自分に気がついた。

 神とつながるの血がそう思わせているのかもしれない。この男は、だいじようだと。

 華琳は男の瞳を見つめあげる。

 彼は、私の絶望に光を投げかける太陽か、それともめつの雨をもたらす黒へびか。

 男は前を向いたまま、先ほどまでのおしゃべりがうそのようにだまって馬をる。

 黒い瞳に夕暮れが映りこんで、赤い花ようにらめいている。

 ──その色は、すべてを失ったあの朝、いくもふり返りながらながめたほのおの柱に似ていた。


   ◆◆◆


 四華神国は、皇帝の住まう華王城と、それを花弁状に囲む四州から成り立つ国だ。

 天華の神が自らの花弁を大海に浮かべて成した国であり、千年の時をた今も、「華盟」と呼ばれるせいやくにもとづき、天によって守護されている。

 初代皇帝が天とわしたこの誓約においては、北方に座する蓮礼州の王は、皇位継承に不可欠な神器《天命の華》を守る役目をになうと定められた。

 皇帝の代がわりごとに新たにさずけられるその《天命の華》は、皇位継承のでつぼみを開き、美しくけばけんていに、みにくく咲けばていになると伝えられる。そして、《華》なき皇帝が世を治めれば、華盟をたがえたとして天に見放され、たちまち国土はこうはいするとも。

 開祖のを支えた巫女を祖とする蓮礼王は、天意を示す《華》を守り育てる役目を負う、四華神国の神女だ。

 華琳は、その七十二代の歴史に連なる蓮礼王の第一公主。ちようよ花よと愛し育てられ、皇帝に望まれて太子のせいとなり、国中に祝福されるはなよめとなるはずであった。

 ──とつじよ、蓮礼王謀反の罪状で、その太子が率いる禁軍がめ入ってくるまでは。

 あの朝を境に、華琳を公主さまと呼ぶ者はいなくなった。けれど華盟をするために、華琳は「蓮礼公主」であり続けねばならない。《華》の守り手がいなくなれば、華盟も絶え、大災が四華神国をおそう。

 ……あのころは思いもよらなかった。一族の使命を負う重責に、骨くだかれそうになる日が来るなんて。

 華琳は馬の首を抱く腕に力をこめる。

 でも、母王のさいの願いをかなえるために、蓮礼のたみの無事のために──、

 私は、蓮礼王族をほうむった李皇家からこの《華》を守り、正しきこうけいしやへと《華》をたくす。

 そのためにこそ、人の集まる皇都にまで流れ、せいせんぷくしていたのだ。

(いよいよえたのかもしれない。私の探し人に)

 胸が期待と不安に揺れている。

 男は乗馬に不慣れな華琳が舌をみそうな速さで馬を駆り、東市からはなれ、左街の大ていたくの前でようやく止めた。

 その頃には、睫毛をこおらせる雪まじりの風もやんでいた。雲間からの中、彼は華琳を馬から下ろしながら、いたずらっぽい笑みを浮かべた。

「公主殿どの、腰は無事か?」

「な、なんてことないわ」

 公主としてを正さねばと、華琳はずきずきする腰をしかって背すじを伸ばす。

 見えすいていたのか、男は「勝ち気なひめさまだ」と笑った。

「そんなことより、まず名乗りなさい。あなたはどこの人間で、なぜこうていの座をねらうの」

「質問ばかりだな。さてどこから答えたものやら。まぁ、茶でも飲みながら話すか」

 男はしゆりの門の中に入り、前庭を横ぎっていく。

 河から水を引き込んだ清水の広大な池。中央の小島には、美しい曲線のたいばし。庭のはくしやちりひとつなく整えられ、えんりよに歩いていく男のあしあとがかわいそうになるほどだ。

 右を見れば、どこまでも続く赤い柱のちようろう。その柱にもかべにもいくせんまんの花の図案が気の遠くなるような細かさでほどこされ、まさしくひやつりようらんの華やかなしきである。

 使用人とおぼしき女たちは男に目を留めるなり、壁ぎわに身を寄せてうやうやしく礼をする。

(侍女がこんなに。よっぽどゆうふくなんだわ)

 男は門神がかれたとびらを押し開け、華琳を見下ろす。

「ようこそ我がしゆこうぐうへ。俺はもちろんそなたを働かせるつもりはない。くつろいでくれ」

 くつたくない笑みをかべた男は、華琳の前に立って奥へ入る。

 見返れば、馬のくつわを手にした従僕がまだ入り口の前に立っている。げようとすればすぐに追えるということか。──男を信用するかいなかにかかわらず、逃げるすきはない。

 結局、華琳はけいかいしながら後ろをついていき、正庁に入った。

 侍女が茶器と湯を運んでくると、彼は自分でぼんを取ってひとばらいを命じる。

「蓮礼州はかおりつきの茶がうまいらしいな。急なことだったからもてなすたくができていないが、これもどこぞの良い茶葉らしいぞ。俺にはよく分からんが」

 そう語りながら手ずから茶を注いでくれる。人に命令し慣れているかと思えば、まるでしよみんのようなるまいをする。華琳はちやはいを受け取りながら彼をじっと見上げる。

(格式ばらない自由な気質だということは分かったけど、──それで?)

 逃げるべき敵なのか、それとも、《華》を託すことを考えるべき相手なのか──。

 きゆうに湯をたす慣れた手つきを観察しながら、ふと、背景の窓にのぞく黒い枝の木々に目がいった。らしにすっかり落葉して花はもちろん葉もないが、

(あれは、梅?……それとも、すもも?)

 李木は皇家の邸宅にのみ植樹を許される、いわゆるご禁木だ。もしあの木々が李ならば。

 きつな予感に、首筋の毛がゆっくりと起き上がっていく。

 華琳は男に視線をもどした。彼は華琳の考えを読んだように、くちびるうすませる。

「まさかあなたは……、てんらん?」


「いかにも。俺が四華神国太子、李天藍だ」


 心臓が、凍った。

 この庶民の服に身を包んだ型破りな男が、あの、天藍太子……?

 そうだ。彼は太子にして禁軍をべるげんすいという変わり者だと聞いていた。

 そして、一月前、蓮礼に何も起こらなければ、華琳がとついでいたであろう男。きさきとなる女のもとへ、ほく禁軍を率いてみこんだ男。無実の我が一族を、自決に追いこんだ男……!

 激しいいかりが胸底からき上げた。

 ──なのに!! この男が天命かもしれないと考えたなんて!

「皇城のとうぐうはどうも好きになれん。こちらのきゆうのほうがかたくるしくないし、きんえん近くの軍営にも近いしな。俺はいつもこの朱煌宮に入りびたっている。なかなか良い屋敷だろう?」

「よくも私を前に、平気な顔で笑えるわ……!!」

 とうとつに目の前に現れたかたきを前に、華琳は呼吸があらくなる。冷たいような熱いようなあせが背を流れ、にぎりしめた手のひらにつめがささる。

 燃えさかる王府を背に、蓮礼州ほんなどとありえぬ罪状をつきつけてきた皇帝をうらみ、こんいんくつがえして禁軍を率いた太子をにくみ、救いの手を差しのべない天になげいた。

 天下をあざむくおおうそをついて《華》を我が物としようとした李皇家に、もはや天命のあろうはずがない。太子李天藍以外の人間に、天からの預かり物を託さねばと、そのおもいだけでくつじよくの日々にえてきたのだ。

(この男にだけは、《華》はわたさない……!)

 うばわれる前に逃げるのだ。いや、しかし逃げられるのか? ろくに食べ物もとれず働きどおしのせたこの体で、警備もによかんも山ほどひかえたこの屋敷から、禁軍元帥の目をぬすんで。

「安心しろ。蓮礼の土地は今、中央からけんしたが王代理としてさいはいをふるっている。民は変わりなく過ごしている」

「……そう。蓮礼王族彩氏がほろんだとおおやけになれば、《華》が失われたと国中がおおさわぎになるものね。でも、それをいつまで世にかくしていられるかしら」

「さあな。早く問題を片づけたいのは山々だ」

 天藍は華琳の顔をしみじみとながめ、そして急に切なそうにまゆを下げた。

「公主殿は……、ずいぶんとおもわりされたな」

 彼の指がほおびてくる。華琳は我に返り、男の手を打ちはらった。高い音がぼうひびく。

「私にれるな。あなたは私の、我が一族の仇よ」

「俺は大逆の芽をみに出向いたまで。幼いころのそなたは、もっとおとなしげな少女に見えたがな。その気の強いつらがまえと、どちらがほんしようだ?」

 払われた手を引きながら、天藍はしようする。その言葉に、華琳はけげんに眉を寄せた。

「なぜ……、昔の私を知っているの」

うたげに招かれ、一度蓮礼を訪ねた。そのとき庭で迷ってな。はなぞのかいた」

 蓮礼州の宴……。華琳にも覚えがある。

 何年も前のことだ。二人の皇子がそろって訪ねてくるというので、王府は大騒ぎになった。

 を祖とする蓮礼州では、王位をぐのは女。王族の女は成人までぞくからかくぜつされて、神女となるべく心身を清く保つ日々を送る慣習だ。ゆえに祭りさわぎは遠くに聞こえるのみだったけれど、いつも静けさに包まれている州王府がにぎやかになるのを、そわそわして過ごしたのだ。

(この男は、あの時私の顔を見知っていたから、王府のがいに私がないことに気づいたのね)

 嚙みしめた歯がぎりりと鳴る。

かざまどから外をうかがう幼き日のそなたは、すでに神女の風格があったな」

 そう語りながら彼が自分を見る目は──、あわれみだ。

 母王や父、兄たちに守られ、妹と王府の花園に暮らした、なんの不安もない、満たされた日々の自分。それと、身ひとつで市井に落ち、貴族の下働きに明け暮れ、着のみ着のまままつな食事に腹を鳴らし、どろにまみれた肉まで食おうか本気でなやんだ自分とを、くらべているのだ。

 そう気づいたとたん、今の今まで心の底にしずめていたしゆうしんが急に顔を出した。

(こいつ、その手で私をらくに突き落としておいて……!)

 カッと頰を熱くする華琳とは裏腹に、天藍は静かにひとみせる。

「公主殿。俺は皇城書庫の記録を確かめた。過去、《華》なくして皇位についた大逆のやからのせいで、民の半分が失われたきんがあった。太陽が隠れ、雨におおわれた国土にまんえんしたえきびよう。作物はれ大地はらいで山が火をいた。そのような事例は一度二度ではない。華盟は確かに今も機能している。俺は天命なしに玉座につき、国土をらすようなまねはしたくない。

 ……だが俺は、皇帝にならねばならんのだ」

 彼はもう一度、ひたりと華琳を見すえた。

「そなたが持つ天命をさずけるというその《華》を、俺にささげよ」

「だれが、あなたなんかに」

 口をついて出た、えんに満ちた低い声。

 同時に華琳はかたい音をたて、彼のうでで壁にぬいとめられた。

「言葉には気をつけろ。おひめさまから《華》一輪奪うのは、俺にはさほど難しいことじゃない。だが女にいらぬはじをかかせるのはよしとせん」

「……どうとでも、勝手にするがいいわ」

 華琳は息のかかるきよの男をにらみ返す。突き上げる怒りがきようを忘れさせてくれる。

「けれど、神女の一族を手にかける男に天命が下るかしら。いいえ、そもそも無実の罪で一州の王族を滅ぼした太子など、天が許すはずがないわ」

 李皇家に、もはや天命はない。そう言いきれば、男のがぎらりと光る。ものらえたけものの眼だ。ぞくりと背すじの筋肉が縮まる。

 だが少なくとも今、彼は情報を持つ華琳を殺せない。──そう、《華》を隠し持っているかぎり、太子よりも私に分がある。

 華琳は浅くなっていた息を、深く長くき出した。

 丸窓にそろそろと視線を移すと、きりは晴れ、太陽がかがやいている。だいじよう、天は私に味方している。今なら逃げる隙を作れる。でも一度きりだ。失敗できない。耳の裏が強く脈打つ。

「あなたに天命があるか、ためしてやってもいいわ」

 華琳のちようはつ的な声に、天藍は眉を上げる。

「ぜひとも」

 華琳が取り出したのは、手のひらに納まる小さな絹のふくろだ。

《天命の華》が人目に触れるのは、皇位けいしようの際に日の出とともに行われるみつの最中のみ。

 しかもそれは、しんていと蓮礼王のみが立ち会う秘儀中の秘儀だ。皇位継承が成ったあとには、《華》は皇帝が秘蔵して決して表に出さない。そして次代皇帝のために蓮礼王が新たに育てる《華》は、先代のそれとは姿かたちも異なる別のものだ。

 ゆえに天藍は今、華琳が隠し持つ《天命の華》がどんな姿をしているのかすら知らない。

 ふしぎそうに目をまたたく天藍に、華琳はあごをついと上げる。

 袋の中身を手のひらに空けると、大小さまざまの花の種が小山になった。

 これはなんだと彼が問う前に、異変が現れた。

 茶色いうすかわいて白い芽が出る。あるいは黒いからを割り根を伸ばし、ふたをつけくきを伸ばし、華琳の両手は見る間に緑の寄せ植えになり、それがさらに生長を続けてつるを伸ばしつぼみをつけ、次々に大輪の花をかせていく。いばら石榴ざくろさん──、

 ついにりよううでにあまるほどの花の束をかかえた華琳は、あっけにとられる天藍を見すえ、美しい花びらのような唇をつりあげた。

「あなたに天命があるのなら、この中から《天命の華》を見つけられるはずよ」

「……さきほどのいちごといい、まるできじゆつだな」

「さぁ、確かめてみるといいわ」

 ずいと目の前に差し出した花束に、天藍はふうむと首をかしげる。

 彼の意識が花に移ったそのしゆんかん。華琳は花のかげに隠した手を、一気に引きいた!

 花々が宙にい上がる。視界をいろどあでやかな花びら。その中にぎらりと光る、華琳のはくじん

「動くな!」

 切っ先が彼のはだに届くあと一寸ちよつとのところで、腕を止めた。

 のどやいばきつけられた天藍は、身じろぎ一つせず、ゆっくりと華琳を見下ろした。

「……よいはくだ。捨て犬はやめて、女将軍でも目指すつもりか?」

 華琳は刀よりもするどい瞳で彼を睨み上げる。

「いいえ。ここから出るためにあなたをひとじちにするわ。命がしければ、私を解放しなさい」

「俺が人質か。なかなか面白い考えだ」

 笑うなり、彼が動いた。彼の手が華琳の細い手首をまとめてつかみ取る。刀を持つ右手も、押しのけようとした左手も、片方の腕だけで、いとも簡単に。

「はっ、放してっ!」

 体中を使ってもがいても、なんということか、男の腕はどうだにしない。突き上げるくやしさが華琳の喉をつまらせる。

 天藍は足もとに落ちた花々を見下ろし、もったいないなと小さく笑った。

「考え直した。そなたの言うとおり、天華の神に愛される公主殿どのに無礼を働いては、たとえ天命があったとしても天に見放されるかもしれん。ならば、なずける方法を採るしかあるまいよ」

 どこかかいそうに言いながら、彼は軽く手首をひねり、華琳の手から刀をもぎ取った。そして曲芸師のように抜き身の刀を指さきでくるくると回して遊ぶ。

「そなたが自ら本物を俺に捧げてくれる気になるまで、待つことにしよう。それまでこの朱煌宮でゆっくりしていくといい」

「ここに、私を?」

 この男は何を言うのだ。今、自分に刃を向けたむすめをこのまま自分のすみに置くつもりか。

「そうだ。そなたは一族のかたきを前にして、ち取りもせずにげてよいのか? 仇討ちの機会をくれてやるぞ。それにめ事さえ起こらねば、そなたはちょうど今ごろ俺にとついできていただろう。ほん人の娘ではひんとして皇城の門をくぐらせるわけにはいかんが、この内宮に置いてやる。今日からここがそなたの新しいおり。前の檻よりはごこちがよいと思うぞ。捨て犬殿」

 楽しげな瞳で笑い、天藍は華琳の手のひらに小刀をもどす。


「そなたが俺を殺すが先か、俺が《華》をもらいうけるが先か──。天にはかってみよう」


 とつぴようもない提案。華琳はぎもを抜かれ言葉一つ出てこない。

 殺せるものなら殺してみよと、しかも天子と認めさせようと、この仇は言っているのか。

 天藍はとびらを押し開けた。するとすぐに、市で馬をひいていたあの従僕の青年が姿を現す。

「センゲ。公主殿の仇討ちは自由にさせよ。見事果たせば追わずに逃がせ。もし俺が公主殿に殺されれば、俺の天命はそこまでだったということだ」

殿でん!? 何をおっしゃるんです!」

「よいか。俺が死んだときに彼女を無事に帰すのは、お前の役目。心しておけ。俺は俺が勝つほうにけるがな。賭けごとは得意なんだ」

 絶句するセンゲと呼ばれた従僕に、「公主殿の世話はおまえに任せる」と言い残し、彼はそのままぼうを出て行ってしまった。

 残された華琳とセンゲは、遠ざかっていくちようの足音を聞きながら、どちらも言葉が出ぬままその場に立ちくした。





※カクヨム版はここまでです。お読みいただきありがとうございました。本編の続きは製品版でお楽しみください。

※なお、次のエピソード『星降る天の舟』は、製品版では未収録の書き下ろしストーリーとなります。

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