一章(注)高校生活1ヶ月と1週間目 1-4
そう、完治したわけじゃない。というよりは完治しないが正しいのかもしれない。
「私...この前、欲求に耐えられなくて、笹軒先生と...ヤッちゃったの。」
「え、えええええええええええええええええ?????!!!!!!!」
「直したくても、見るとどうしても...なんていうの?」
「...ムラムラするって?」
「そう、そうなっちゃうの。だから、笹軒先生に襲われたときはちょっと嬉しかった。といっても、私は何もしてないのに襲ってきたのは先生だから。」
「...ちょっとムカつくなあ。」
「ん?どう、したの?」
竹本は私を座っていたソファーに押し倒した。...もしや
「さっきからそういう話聞いてて、大丈夫でいられるほど男子って強くないんだよ。しかも...好きな人の体験話なんて。」
「!!!」
「僕も、今まで色んな感情押し殺し笑って生きてきた。だから僕の表の顔は静かで真面目っぽいけど、裏の顔は...本当はなんでも騒がしくしたい怪獣みたいな人物だ。」
「...人ってみんな顔を持って生まれ、もう一枚の顔を得て、初めてまともに友達と会話出来るようになるの。表裏がない人なんて、一握り。私も、あなたの前だからこんなに喋れるし、こんな秘密も話せる。」
「人の為と書いて、偽と書く。この漢字を思いついた人は、何を思ってこうしたのか。ちょっと不思議に思ってた。」
「私達、やっぱり似てるのかも。」
「...好きっていったら、僕は君に嫌われるかな。」
「なんか歌の歌詞みたい。」
「君に触れようとしたら、僕は嫌われる?」
「...あなたのたらこ唇、どうやってキスすればいいの?」
「極度のたらこだからね。」
「こうすればいいかな。」
この人の口は、平面にたらこなわけではない。立体的にたらこという、世界に同じ人は2人としていなさそうな人。私の愛した人は、私の中に入ることを許可したその人は、世界に一人しかいない、たった一人しかいない、ちょっとめずらしい人でした。太陽は私達をそっとしてくれるかのように地平線からいなくなる。私達も、月に見せしめるかのようにその思い出の地で、はてた。
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