23 抱きしめるくらいなら突き放して


 いつもそう。


 欲しい言葉は何一つくれないくせに。

 かんじんなことはなんにも言わないくせに。


 それでも私が望めば抱きしめてくれる。

 だから私は離れられない。


 それは同情?

 そんな残酷な優しさいらないわ。

 哀れみで抱きしめるくらいなら、思い切り突き放してくれればいいのに。


 嗚呼、本当にひどい人。

(でもだから)

(愛してる)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る