第16話黒い炎



 アクアたちと情報の整理をした、夜。

 僕は、目を覚ました。・・・手の甲が熱い。

 僕は、手の甲を確認すると、手の甲は黒色になって居た。


『よぉ』

「黒い炎か、この手のあざはなんだ?」

『それは、俺を完全に操れない状態で俺を使ったから、その、反動だ』

「今、くるのか」

『それが、お前の体を全て包んだどき、お前は死ぬ』

「それだったら、時を戻せば」

『ひとつ教えておいてやる。地獄で生きるものには、無効化するなどの能力が通用しない、だから、時間を戻したところで、どうにもならない。

 早く、俺を使いこなさないことには、そのあざは消えないぞ』

「あと、どれぐらいでこのあざは、俺の全身ぐらいまで広がる?」

『短くて、後20日程度だ』

「そうか、ありがとう」


 僕は手のあざを確認した後、そこに包帯を巻いた。


『そんなんでは、治らないぞ』

「知ってる。アクアたちに無駄な心配かけたくないから、隠すだけだから」

『そうか、まぁ、お前の体が死んだら俺も一緒に死ぬから、何かあったら読んでくれ。もしくは、俺から行くから』

「ああ、ありがとう」


 僕は、黒い炎との会話を終えるともう一度、布団の中に入った。



SIDE



 情報整理の後、私は部屋で悶えて居た。


「なんで、最近、フェルトのことを考えると、フェルトの顔をまともに見れなくなるんだろう」


 そうだ、あの時、私が目を覚ました瞬間、フェルトが抱きしめてきた時から、心が変なのだ。


「この、感情はなんなんだろうな。というか、もう私フェルトに2回も助けられてるんだな。何かできないかな」

「アクアお姉ちゃん、ちょっといいですか?」

「ムイ?」

「はい、そうです」

「どうしたの、こんな時間に?」

「いえ、体調とか大丈夫かな、と思いまして」

「大丈夫だよ」

「そ、そうですか。そ、それでは、おやすみなさい」

「ちょっと待ってムイ」

「はい?」

「フェルトが何か喜びそうなことない?」

「私は、フェルトさんと会って、あまり経ってないのでわかりませんが、料理などはどうですか?」

「いいね、それ。ありがとう」

「お役に立てたなら、嬉しいです。それでは、おやすみなさい」

「ありがとうね。じゃあ、おやすみ」


 ムイは部屋をでて戻って行く。

 私は、明日の朝のために寝ることにした。





 僕は、朝布団の中から出て、昨日、情報整理した部屋に行く。


「あ、フェルトおはよう!」

「アクア、おはよう」

「ちょっと待っててね、もうちょっとしたら朝ごはんできるから。

 あれ、どうしたのその手の包帯?」

「ああ、ちょっとね。今朝にちょっと傷が開いちゃって」

「だ、大丈夫!?」

「へーき、へーき。だから、心配しないで。それに、早くその火止めないと焦げるよ」

「ほ、ほんとだ」


「カチッ」


「あ、危なかった。もうそろそろできるから、エルさんとムイちゃんを呼んできて」

「わかった」

「あ、ちょっと待って」

「何?」

「エルさんって、今何歳?」

「確か、18歳だよ」

「へぇ〜、以外と若いんだね」

「何、好きになったとか?」

「そんなんじゃない!」

「冗談冗談」

「早く、起こしに行ってきて!」

「わかった、わかった」


 僕は、ムイとエルを起こしに行く。


「アクア、呼んできたよー」

「ちょうど、できたとこだから、座って」

「ていうか、なんでアクアが朝ごはん作ってるんだ?」

「べ、別にいいでしょ。料理の練習よ」


 僕は、アクアが作った朝食を食べる。


「な、何これ。めっちゃ美味しー。練習してた?」

「今日が初めてだけど」

「初めてでこの美味しさって。僕の料理歴2年を一瞬で崩されたな」

「すごいでしょ!」

「負けました。これからは、アクアが作ってよ」

「いいよ!」


 アクアが嬉しそうに返事をする・・・かわいい


「お前ら、いちゃつくのもその辺にしとけよ」

「「いちゃついてなんかない!」」


 僕とアクアの声がハモった。


 僕たちは朝食を食べ終わると。


「フェルト、アクア、ムイ、10分ご家の前集合だ。動きやすい服でな」

「「「なんで?」」」

「特訓するぞ」

「「「わかった」」」


 10分後


「じゃあ、ひとまずフェルト、黒い炎を出してくれ」

「わかった。黒いブラックファイア


 黒い炎が僕の横に現れる。


「じゃあ、これから、この炎をみんなの能力で消すよ」

「わかったわ」

「わかりました」

「わかった」


 僕たちは返事をする。

 最初に動いたのは、アクアだった。


「氷の魔術師アイスウィザード


 氷がアクアを包んで行く。

 そして、アクアは氷を纏った。

 白い髪、白い帽子、白いマント、白いワンピース、氷でできた杖、アクアの姿が変わった。


「へー、君もその技使えるんだ」


 エルが、感心している。


アイス


 氷が炎を覆う。だが、黒い炎は氷を一瞬で溶かし、蒸発させた。


「あの炎の熱、どうなってんのよ」

「あれは、地獄の炎だから、氷は聞きにくいんだよ」


 僕は、アクアに説明する。

 僕たちは、黒い炎の消す作業を続行した。


 もう、夕方になってしまった。

 結局、黒い炎は他の能力では消せなかった。

 それでも、収穫はあった。


 アクアは、氷の強度が少し上がった。

 ムイは、白狐の能力、瞬足スピードを使えるようになった。

 僕は、黒い炎を自由にしまうことができるようになった。


「じゃあ、私夜ご飯作ってくるね」


 アクアがそう言ってキッチンに入って行く。


 30分後


「できたよー、さぁ、座って、食べて」

「「「いただきます」」」


 やっぱり、アクアの作る料理の方が美味しい。


 僕たちは、明日の旅出に備えて、荷物を馬車においてから、それぞれ、寝た。








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