第7話情報収集


 今僕たちは鳥の宿の一室にいる。


「じゃあ今から君の名前を発表します」

「ちゃんとしたのにしてよ」

「わかってるよ。じゃあ発表します、君の名前はアクア」

「どう?」

「ありがとぅ」

「どいたしまして、アクアこれからよろしく」

「こ こちらこそ」


 アクアが嬉しそうな顔してる・・・かわいい


「じゃあ情報収集をしよう、昨日アクアが持って来てくれたこの資料の中からキラーズやその他に関する裏組織の情報を片っ端から集めて」

「わ わかった」


 そう昨日アクアが僕をここに運んでくれた時に一緒に資料も持って来てくれたらしい。


 10時間後。


「や やっと資料全部見終わった」

「やっと終わりましたね」

「この量の資料俺一人じゃ読みきれなかったは、ありがとなアクア」

「ど どういたしまして」

「じゃあ読んだ情報を整理して各自発表するから」

「わかった」


 10分後。


「じゃあ私から始めるわね」

「どうぞ」

「ここから西に馬車に乗れば六日でつく結構大きな街があるはそこで旅用品を買わないとそれ以降で旅用品を買えるところはそこから3週間ぐらい馬車に乗らないとないわ。

 六日ぐらいでつく街にキラーズの関係する裏組織はないそうよ」

「その街にある全ての裏組織何個ある?」

「キラーズに関係ある組織はないと言ったはずだけど」

「いいから」

「一個だけよ」

「じゃあそれも潰しながら行かないとな」

「えっなんで?」

「キラーズは今も組織を拡大して行っている。だから、まだキラーズに加わっていない組織も潰す必要があるしその組織がキラーズのみたいな真似事をやってたら被害にあった人が悲しむ」

「お人好しすぎると思う・・・もしかして今までもそうやって旅して来たの?」

「え そうだけど。俺なんか悪いことした?」

「ハァ〜 呆れてるだけよ。まぁ、いいわ付き合ってあげる。じゃあ、次は・・・まだ自己紹介してなかったね」

「本当だ忘れてた。僕の名前はフェルト、年は14歳で時空を操る超異能力者」

「ちょっと待って」

「何?」

「あなた二つ持ちじゃないの?」

「僕は元から一つしか持ってないけど」

「じゃああの炎は一体何?」

「あれは能力をもらっただけ」

「能力をもらった?」

「その人の命と引き換えに能力を継承することができるらしい」

「それってもしかしてあなたが言っていた守りたかった人の能力?」

「そうだよ」

「ごめんなさい、嫌なこと思い出させたね・・・」

「別にいいよ僕も君の過去を聞いたんだこれでおあいこね」

「わ わかった」

「じゃあ続けるよ。まぁ今からいうのは自分の能力についてだけど」

「それも一応知っておきたいからいいわ」

「じゃあ話すよ。時空を操る能力ってことは結構前に死んだ人でも生き返らせることができるというわけでもないんだ、死んでから時が経ちすぎるとその人は生き返らせることはできない。まぁ、最大で二日程度だと思う。あと、一定の場所の時間を止めたり早くしたり遅くしたりできる。そして一定の場所にいる人の切りたい時間を切ることができるでもこの能力を使うには条件があって相手に大切なものを壊された、あるいは相手が最低30人以上で攻撃して来たら使えて、ただこの技には弱点があって一度使ったらその日は使えないということ。

 時間を止めたり早くしたり遅くしたりできる能力は指定した一定の空間にしか使えなくて操れる時間はランダムだけど発動してる時間内に能力を解除することはできる。あとわかったのが範囲が大きいほど操っていられる時間は短い。

 ・・・まぁこんなもんだ」

「まだ炎の能力について聞いてない」

「僕もそれはよくわからないんだよ」

「わかっている範囲でいいから」

「まぁいいけど。炎の能力は自分から一定の距離以内なら炎を作り出したり操ったりできて、威力が高いから前の持ち主も超異能力者だったよ」

「・・・それだけ?」

「わかっていることはね」

「能力の発動条件とか発動できる時間とかは?」

「ラジル戦で使った炎の鎧の能力は使った後の反動がすごいということがわかった。それと一定の距離だったら炎は何個でも出せるよ、でも出した炎の量によって出せる範囲は狭くなるみたい」

「ふ〜んそうなんだ。じゃあ次は私ね」

「どうぞ」

「私の名前は・・・まぁ知っての通りアクアです。年は13歳で氷を自由自在に操ったり生成したりできる。生成できたり操ったりできる範囲は私を中心とした49cm2の円の中なら生き物の中とかじゃない限りはどこにでも生成できる。生成できる数は最大で10個だけど大きさに上限はない」

「へぇー」

「あんまりすごい能力じゃないわよ」

「でもすごいよあんまり氷を操れる能力者はいないからね。気温や水、熱などを操る能力者は結構いるんだけどね」

「そうなの!?」

「え もしかして知らなかった?」

「だって私あんまり人の能力を調べようなんて思わなかったしこの4年間は命令のままに動いていただけだから」

「そうかじゃあこれから少しは楽しまないとね」

「復讐に楽しむなんてことはいらないは」

「息抜きも大事ってことだよ」

「・・・早く発表しなさいよ」

「え ・・・あぁ資料のことか」

「ま・さ・か忘れてたわけじゃないでしょうね」


 顔は笑ってんのに目が笑ってない。


「スイマセン ワスレテマシタ」

「じゃあ今から発表ね」


 なんかここ一帯の温度が下がった気がする。


「えっと。キラーズに関する情報はなかったその代わり大きな組織の情報が少し記入された紙があってその組織にはここから馬車で二ヶ月ぐらいの場所にある街ガイアにある裏組織をまとめているらしい」

「・・・それから?」

「ごめんこれだけしか見つけられなかった」

「嘘でしょ!?あんなに資料あったのに?」

「いやほとんど関係のない話ばっかだったんですよ。なんか日記見たいのあったしなんかの店のチラシとかばっかだったし」

「そ そうなんだ」

「すいません」

「もういいわ、早く行きたいから旅準備するためにここからは各自必要なものを揃えること」

「その前にいいですか?」

「何?」

「アクア服それだけしか持ってないでしょ?」

「それがどうかしたの?」

「いやその服袖部分切れてるし粗末だからなんかふく選びに行かない?」

「いいのだって私お金持ってないし」

「いいよ僕が払ってあげるから」

「そ そんないいよ悪いし」

「僕が買いたいって決めたからいいの。ほら行くよ」


 僕たちは旅用品とアクアの服を調達しに街の商店街に行った。





 僕たちは今服屋の前にいる。


「ここが服を売ってるお店なの?」

「そっかアクア知らないのか。まぁ中に入ればわかるって」

「そ そう」


 僕たちは服屋に入って行く。


「いらっしゃい何をお求めですか?」


 店員らしきお姉さんが訪ねてくる。


「この子に似合う服を何着か持ってきて」

「わかりました少々お待ちを」


 そう言ってお姉さんは店内を回っていた。


「すごいねこんなに服がいっぱい」

「ここも結構でかいけど違う街にはもっとでかい服屋があるんだよ」

「へーそうなんだ。一つ学習」


 アクアと何気ない会話をしていると。


「はい一様6着サイズ的にもデザイン的にもいいやつを持ってきました」


 早い・・・さすが!


「ありがとうございます。アクアあの個室で試着してくるんだよ」

「わ わかった」


 2分後。


「ど どうかな?」

 そこには白いワンピースを着たアクアが立っていた・・・むちゃくちゃ可愛い

「すげー似合ってるよ」

「くっ」

「じゃあ次着替えてくるから」


 またしても2分後。


 黒いジャージに薄紫色のスカートを着たアクアが出て着た。・・・なんか新鮮


「これ結構気に入った」

「じゃあ買う?」

「いいの?」

「いいよそれ買ってもあと二、三着ぐらい買えるし」

「じゃあお願いします」

「がってん承知」


 そのあと何着か試着して最終的に5着になった。


「フェルトありがとう」


 アクアが笑う・・・ごちそうさまでした。


「どういたしまして荷物持ってあげるから」

「あ ありがとう」

「じゃあ旅用品買いに行こっか」

「うん」


 僕たちは当初の目的の場所に向かった。


 あたりはもう暗くなっていた。


「買いすぎたね」

「そだね」

「そういえば馬車ってどうするの?」

「僕がここにくるときに使った馬車が街のはずれに置いてあるよ」

「そうなんだ」

「じゃあ荷物整理して明日に備えて寝るか」

「うん!」


 アクアと一緒に鳥の宿に帰った。


 ・・・・・・・そういえばアクアってどこで寝てるの?


「アクアどこで昨日寝た?」

「え 君をベットで寝かせてからその隣で寝たわよ」

「あ あのぉ〜」

「何?」

「それは好きになった人以外にはやらないようにね」

「なんで?」

「男は大抵ケダモノだからそんなことしたら襲われちゃうよ。しかも、アクア可愛いし」

「つっ」


 なんかアクアが恥ずかしがってる。可愛くていいね!


「でもどうしよう私寝れるところない」

「もう一部屋借りるからいいよ」

「いいの?」

「お金が足りなくなったらモンスターを討伐すればいいだけだしね」

「モンンスター?」

「え 知らないの?」

「私街の外見たことないから」

「奴隷にされる前も!?」

「うんだってずっと部屋に居たんだもん」

「そうなんだじゃあ明日は初めての外出だね」

「街から出るのはね」

「結構面白いから楽しみにしとくといいよ」

「わかった、それと外の話聞かせて」

「いいよ」


 僕はアクアに旅でのことを話しながら鳥の宿に帰った。


 鳥の宿屋に着いた僕たちは部屋をもう一個借りて次の日に備えて僕たちはねた。






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