千年の竜血の契りを、あなたに捧げます
凛子
序幕
序 空を嫌うけもの
気がつくと、暁の空を翔んでいた。
驚きのまま両手を見れば、びっしりと覆う黄金の
上を仰げば、真っ赤に燃える朝焼けの空が、はるか彼方まで続いている。
恐ろしさに身をよじり、低くとどろく咆哮をあげ、黄色い爪で、何度も何度も身体をかき
空のただなか
――真っ逆さまに落ちてゆく。
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