6 to ozurato.....dermo:r re....dermo:r re....(お前は嘘をついている……呪われよ……呪われよ……)

 ers rxafsama kodk cu?.....eto narha.....zemgete vim u:klazo....(小娘の復讐か? ……馬鹿が……俺の家族を殺したな……)


 男の隣には、まだ幼児らしい兄妹の死体が転がっていた。

 その脇にいる妻らしい女も、もはや意識が混濁しているようだ。


 to eto za:ce!(お前らが悪いっ!)


 モルグズは周囲からの呻き声をかき消すように叫んだ。


 varsa ega: ned zemnariaresa! isxurinasma zereys ozures!(ヴァルサはゼムナリア信者じゃなかった! イシュリナスの僧侶が嘘をついたんだっ!)


 to ozurato.....dermo:r re....dermo:r re....(お前は嘘をついている……呪われよ……呪われよ……)


 狂ったような哄笑を血と一緒に吐き出した男にむかって、モルグスは長剣を引き抜くと正面から頭蓋に叩きつけた。

 白い頭骨がばっくりと割れ、脳漿や血しぶきが吹き出してくる。


 dermo:r re...dermo:r re...(呪われよ……呪われよ……)


 いつのまにか病人たちの低い喘ぎ声や苦痛の声が、そう言っているように思えてきた。


 santu:r....santu:r!!(黙れ……黙れっ!!)


 それでもその声がやむことはない。


 eto...zemnarires cu?(お前……ゼムナリア信者なのか?)


 エグゾーンの尼僧だと名乗った娘が、こちらをじっと見つめている。

 その顔に浮かんでいる表情は、間違いなく、恐怖だった。


 kap eto tic egzo:nma zeresa!(お前もエグゾーンの尼僧のはずだろっ!)


 同じ穴のムジナのはずなのに、なぜこの小娘からも怖がられねばならないのだ。


 erv ned zemnarires! now era zemnariama zeresa!(俺はゼムナリア信者じゃねえ! でもこいつはゼムナリアの尼僧だよっ!)


 そう言ってノーヴァルデアのことを説明したが、さきほどまでの勢いが嘘のように、スファーナが震えていた。


 vo jabiv ned! tom zertiga indis ned! eto egzo:nma zeresa!(俺たちは病気にならない! お前の法力は効かないんだよ! エグゾーンの尼僧っ!)


 menxava! vomova yazda:r vaz!(ごめんなさい! お願いだから許してっ!)


 なんなんだ、この女は。

 やはり、殺してしまおうか。

 だが、エグゾーンの尼僧であるからには、それなりに法力も使えるはずだ。


 vomorti:r vel! zemgav tuz tanjuto sav nxal!(俺についてこい! 逃げようとしたら殺すっ!)


 ya:ya!(はいっ!)


 スファーナが悲鳴じみた声を漏らす。

 まだ若く、それなりに体は育っているのでいざというときは、性欲処理の道具にでも出来るだろう。

 言ってみれば、奴隷のようなものだ。

 モルグズは笑いながら歩き始めたが、また人々の声が呪詛のそれに聞こえ始める。


 santu:r!(黙れっ!)


 この街の住民など、一人残らず死ねばいい。

 当然のことだ。

 俺はなに一つ、間違ったことはしていない。

 愚劣な、愚かな、偽善者どもを地獄に叩き落としてやっただけだ。

 それなのに、自分自身に対するこのいらだちはなんなのだ。

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