第4話 七神の期末テスト〜後編〜

 期末テスト当日。各々が席に座る。一年生は初めてではあるが、皆慌てることはなかった。


「よーい、はじめ!」


 一年生の一時限目は数学。一斉にシャープペンシルを手に持ち、記入し始める。二組に在籍する花坂雄斗はなさかゆうとは、この数学を苦手としていた。そのため前日の晩は、双子の妹、藍華あいかと二人の姉、美姫みきとともに、勉強会を開いていた。


――確かここは公式を当てはめて......。


 雄斗は問題を一つ一つ確認し、解き進めていく。






 二年生の二時限目は社会。三組に所属する大輔は、この社会を含め、文系科目全般を苦手としていた。それでも彼は健心に勝ちたいらしく、翔陽の力を借りながら、日々努力を積み重ねてきた。


――っし! この分野はビンゴだ!


 どうやら山が当たったようだ。大輔は書くスピードを上げる。





 入試、そしてこれまでの試験で好成績をおさめ続けた翔陽。そんな彼に、難題が訪れる。


――ちょっと待て。これは想定外だぞ......!


 この時間は英語。今回の試験はこの英語だけ難易度が跳ね上がっており、教科書に書かれていない問題が出題されているのだ。


――そうだ、これは応用問題だ。思い出せ、どんな答え方をすれば良かったかを。


 冷静になることが出来た翔陽。もう一度問題を読み直し、丁寧に記入していく。





 すべての試験が終了し、翌週の月曜日。この日は、上位の者が張り出される、結果発表が行われた。


「翔陽め、また10位以内じゃねえか。その実力、俺にも分けてほしいぜ」


「これでも危なかったんだぞ。大輔こそ、赤点は免れたじゃん」


「まあそうなんだけど、でも健心には負けた。だからあんまり喜べねえよ」


 大輔と健心との勝負は、僅か5点差で健心の勝ちだ。しかしお互いに380点を越えており、成長が確認できる。


「ちなみにほかの奴らは?」


「全員合格、だそうだ」


 試験に落第すると一定期間補修となり、その間『戦闘』の訓練に参加することが出来なくなる。


「そりゃ良かったぜ。んじゃ、今日は盛り上がるか」


「当然場所は大輔、おまえの部屋で」


「そりゃねえだろ!?」


 互いに話し合い、教室に戻る。

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