第4話
集合時間になり、私と蘭先輩は集合場所に向かった。
私は…とてもじゃないが気分をあげれなかった。
栞里『どうした?未來?』
優翔『そんな暗い顔して…食いすぎ?』
未來『(そんな辛いことがあるのに…こんなに明るくしてるんだ…)』
私は優翔先輩の気遣いを思うと胸が痛んだ。
私が…暗くしてちゃいけない。…それが私にできることだと思った私は…
未來『そーなんです!蘭先輩の食欲旺盛に振り回されて…』
蘭『ちょっと!未來!未來だって自分から凄い食べてたじゃん!』
優翔『まあまあ(笑)どっちもどっちだよ(笑)』
美波『まったく(笑)はしゃぎすぎて後で大変なことになっても知らないよー?』
二人『もうなってます!』
私と蘭先輩の声が重なって(笑)がおきた。
優翔『あ!ライトアップはじまる!』
私達は優翔先輩の声で桜を見上げる。
その瞬間…桜がライトアップされた。…その景色は…
【ただ、ただ…ひたすらに…美しい景色だった…】
未來『綺麗…』
私はそう思うと…涙が溢れていた。
栞里『ちょ!?何と泣くの?』
未來『いや…なんか…きれいすぎて…』
優翔『本当に好きなんだな(笑)感性豊かでいいね』
未來『うぇーーん…』
美波『ちょ!なんで私に抱きつくの!?』
私は美波先輩に抱きついてしまったが…剥がされた。
未來『そんなぁぁぁ…(泣)』
栞里『蘭…お酒でも飲ませたの?』
蘭『いやいや!飲ませるわけないじゃないですか…』
優翔『まあ……美波、体かしてやれよ…(笑)』
美波『えー!優翔が貸せばいいじゃん!』
優翔『俺は男なので…』
栞里『ほら!未來!行ってこい!』
私は背中を押されて優翔先輩にぶつかってしまう。
優翔『わっ!?』
私は…優翔先輩を押し倒してしまう形になった。
美波『栞里!やりすぎ!(笑)』
未來『うっ…先輩…すいません…うわーーん!』
優翔『いててて…栞里…泣かすなよ…』
栞里『あらあら…』
私は……後に記憶がなくなりこの話を聞いて…気絶するのだった。
お祭りから1週間が経ったある日、私は優翔先輩に理由もわからず道場に呼び出された。
入ると先輩が正座してまっていた。
私は礼をして向かい合うように座った。
が…10分経てどもなにも話さない先輩。
しかし、その5分後…。
優翔『…』
未來『…』
優翔『未來…』
未來『は、はい…』
優翔先輩が重い口を開いた。
優翔『おめでとう!今日から射つ練習をしてよし!』
未來『!!!!』
優翔『いやぁ、顧問からの許可も降りたし…努力の甲斐があったな!…でも、毎朝俺より先に来てやるなんてな(笑)』
未來『ほ、ほんとうですか!?』
私は信じられず…興奮が収まらなかった。
そのせいなのか…優翔先輩に抱きついてしまっていた。
優翔『え!?』
未來『やったー!!!!』
優翔『未來は喜んだり泣いたりすると人に抱きつくのな(笑)』
未來『うっ…先週のことは忘れてくださいよ…』
優翔『だって…ククク…あんなに大泣きを(笑)』
そこまで言って優翔先輩は笑い転げた。
未來『むぅ…先輩って意外とSですよね…』
優翔『そうか?(笑)』
未來『はい!』
私もそう言って笑った。
しかし、射つ練習を始めたら始めたで耳はいたいし怪我はするし…。とある朝教室にいくと…。
優希『未來!?どうしたのその指やら耳のテーピング…』
未來『大会まで時間がなくて…やってたらこーなりまして…』
蒼太『とは言っても…ひどすぎだろ…』
未來『あははは…頑張らないといけないから…(笑)』
優希『なんか…未來変わったね?』
蒼太『たしかに。なんかソフトのときより活き活きしてる』
未來『それは弓道のお陰かな…』
蒼太『そんな怪我してたら活き活きするの?Mになったの?』
未來『違うから!先輩も優しいし面白いし…』
優希『あー、優翔先輩かっこいいしね~』
優希がにやにやしながらいってくる。
未來『そ、そうかなぁ?(優希ぃー!)』
私はわざとぼけて、席へ着いた。
…しかし、その日の部活で…事件は起きてしまった。
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