三節目

私は気づいていなかった

ううん

気づかないふりをしていたのだけど

君は最初から


私とは遠すぎる存在だったんだね


君が持って来てくれるおやつ、ご飯は

ものすごくふわふわであったかくて

…そして

絶対に私なんかじゃ届かないくらいの

値段のものばっかりで


君はずっと綺麗な黒い服を

身にまとっていたよね

質もデザインも聞いたことある

ブランドもので


綺麗に手入れされている肌

ありえないほど澄んだ瞳


君が私がここにいる理由を作った人と

身分が同じって事

気づいていたけど

知りたくなかったな


それじゃあ



私がここに居る理由でも話そっか

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