.


「亜依は好きなひといないの?」


「いきなりどうした?」


ふっと笑う亜依

亜依は美人さんだからモテモテだ

だけどコクられては振り続ける

幼き頃からずっと見てきた


「いや舞は彼氏いるし亜依は作ろうと思えば作れるんじゃない?」


「…んー、作ろうと思えば作れるけど今はまだいいかな」


私の方に向いてニコと笑った

あーほんとにかわいいな…って流されちゃったな


「咲希は?作らないの?」


「…うん」


亜依はなんとなく私が恋愛に踏み込めない理由を知ってる

ちゃんと本人に言ったわけじゃないけどきっと薄々気づいてる


小学校高学年辺りから自分から男子に話しかけることがあまりなくなったから

話しかけられても返事はするがおどおどするばかり


別に男子が嫌いなわけじゃない

しゃべりたくないわけじゃない


…ただ苦手意識な部分があったから


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