とい太ろう、夏に生まれた

ささやか

とい太ろう、夏に生まれた (作:五の一 ささやかのおとーと)

 ある夏の日。とい太ろうが生まれたが……泣き声が「オギャー」じゃなくて「といー」だった。

だからおかあさんは、こう言った。

「この子は、とい太ろうという名前にしようね」。

みんな、しょう来が、すごーくものすごーく楽しみだった。

暑ーくクーラーもガンガンについた日に旅行に行く前に生まれたとい太ろうだった。

 とい太ろうの話のはじまりはじまり~~。


 とい太ろうが六才の時、大変なことをしたのであった。

 嵐の日、大災害が起きた。

その日、とい太ろう一家は、何日も嵐が続いて食べ物がなくて困っていた。

食料庫のつぼのすきまなどをさがしたら野菜が見つかった。

「あっ。野菜だ。おーい、とい太ろうや、これを野菜いためにしておくれ。」

「はーいわかったよおかあさん。」

と言い、料理を作った。

 がしかし、できあがった野菜いためは、黒かった。

けどおなかがすいていたのでバクといっきに食べたら………。

「げっうえ~。く、くそまずいぞ。なんだこりゃ。あーあっ。もったいないけどな~。まーしょがないな。それよりも嵐なのにすご~~ぃ暑いな~。あっ。そうだ。この間買った重油があるだろ。それで発電してクーラーをつけてくれー。暑くて死にそうだー。」「はいはいわかりましたおとうさん。」

「あっあれー。ねえとい太ろうここにあった重油しらんかね。」

「えっそれって重油なのお母さんぼくちん料理に使っちゃったよ。なんか黒っぽいと思っていたんだけど……。っと言うことは、……おえ~~食べちゃったよう。え~~~くそまずい。う~。」「このおおバカやろう。あ~~~もう高価な重油なのにまったくー。」

こんなことがいっぱいあった。

 だがめげながら暮らしてたとい太ろうであった。

 がある日、鬼がやってきた。「よし、ぼくちん退治に行っちゃうだびょーん。」と言い、まず、といだんごを作った。

作り方は、まずどろとアワをかきまぜて、それをまぜた。貧ぼうくさいが見かけもよくて味もいいこのだんごには、大変なことがかくされていた。

だがとい太ろうは、まった~~~く知らなかった。

「が、ほほーん。あっそうだ。仲間をいっぱい集めないと。だんごを食べたいけどがまんしよう。そして強くてかわいい動物を一匹でも多く集めよーっと。」

 さっそくサル。犬などをかたっぱしから集めようとしたけど………。

実際はそんなにうまくいかなかった。

 みんなはこう言った。

「けっそんなだんご一個で仲間になるかつーの。」やはりもも太ろうのようにいかないなーと思った。

 が、とい太ろうは、必死に必死に考えた。あっと何か思いついた。

 よしと金持ちの家にしのびこんだ。まっまさかと思った。小判を千枚ぬすんだ。せっせこすぎる。

千枚の小判を持ちサル、太などの所に行った。

「お前ら、おれの仲間になって任務を完全に果したら、ひとり十枚小判をやるぞ。」と言って百匹集めた。いかだを作った。悪国へ行く五日前にみんなに、といだんごを渡した。

が鬼退治の一日前に、みんな腹をおもいっきりこわした。

「いっいて~え~。死っ死ぬ~~。おいおれにも正ろ丸をくれ~。」「おっおれにも。あ、正ろ丸がない。」「ひえ~腹が痛い。」「おいとい太ろう、さっさと正ろ丸を買ってきやがれ。」「早く。」と言われて、とい太ろうみんなのぶんの正ろ丸を買ってきましたが……………まったく治りませんでした。

仕方なく、とい太ろうは、仲間を集めた。ゴキブリ、ミミズ、ネズミを集めた。ちゃーんと百匹みんなに、といだんごを配って、腹がすいた時食えと言った。

 海に行っていかだで悪国に行った。十五時間後やっと着いた。「イェ~~~~~~~~~~~イ。あとは、こんぼうでひとつきだ。わっはっは。はー。やった、やった。お宝ゲットだ。やった、やった。オニーをひとつき。ぼくちんに勝つやついないー。勝ったもどうぜん。やった、勝ったーー。」とうたを歌いながら行った。

 歩いていると、鬼の住んでいる悪国に着いた。

 そこで、とい太ろうは、

「やーいやーい、弱くてふにゃふにゃの鬼め。このとい太ろうと勝負しろ~~~~。ま、ぼくが勝つに決っているけど~~。」と言った。

「おい、とい太ろうって言ったっけ。じょうとうだ。勝負してやる。」と鬼は言って。鉄の3トンのかなぼうを持って勝負しに行った。

 そして、勝負した。鬼が、3トンのかなぼうをひょいとふった。ポキッ。とい太ろうのわりばしを輪ゴムでとめたこんぼうが、いとも簡単に折れた。鬼は、ピシッと、とい太ろうにでこピンをした。

「いで~~。」と言って、とい太ろうは、五メートル飛ばされて海に落ちた。

「ダ、ダサイ。」とみんな思った。虫たちはいかだに乗って逃げた。一方、とい太ろうは、そこらにあった木のきれはしにつかまって逃げた。「あ~っくそ~~。」と思ってたとい太ろうであった。

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