11-3 俺と銀髪美少女の過去
その後はお互いの話しを軽くした。
「この言葉使いは直らなかったよ、中学では散々笑われたけどね」
「僕っ子ってか」
「そう言うらしいな、でも言葉遣いのせいか、容姿はからかわれなくなったから良かったのかもな」
「でも言葉以外は君に会えたら驚かしてやろうって、がんばって女子らしくしてみたんだが、どうだい女の子しているだろ」
その笑いは子供の頃と違い、満面の笑みではなく微笑みだったとても素敵な
「ああ、見違えたよ驚かされた、綺麗になった」
「ふふっ、ありがとう」
オレンジジュースを全部飲みずずずっと音をならす。
「君はあれからどうしてた?」
そう言われて、胸がが少しだけチクリとした。
「俺は特になにも無いなー、普通だったよボッチ気味の普通な生活」
「そうか」
「がっかりか?」
こんな普通な男に会いに来てがっかりしたんだろうなと、女々しく聞いてしまった。
「そんな事ないぞ、君は変わらずに僕のヒーローで親友そして相棒だ!」
「そうか、ありがとう」
社交辞令でもうれしい一言だった
#####
美智瑠と分かれ家に戻る
家には、膝をかかえソファーに座る妹が、こっちを見てものすごーーく暗い声で
「おかえり~~~おにいちゃああ~~~~ん」
こわ!だったら美智瑠と行って良いって言わなきゃいいじゃんと思ったが、精一杯気を使ったんだろう。
「ただいま、ありがとな栞」
「な~に~が~~」
だから怖いって……
「美智瑠と話せてよかったよ」
「そ~れ~は~よ~かった~ね~~~」
……とりあえず構わないで話を続けよう。
「お前美智瑠が女の子っての黙ってたんだな」
「うん…」
「なんでだ?美智瑠は特に口止めしてなかったらしいけど」
「あまりよく覚えてないけど、最初はお兄ちゃんは知ってると思ってた、でもひょっとしたらとも思ってた、敢えて言わなかったのは多分、お兄ちゃんの見方が変わるのが怖かったんじゃないかなー?」
「見方?」
「うん、美智瑠ちゃんが言われたく無さそうってのもあったけど、お兄ちゃん美智瑠ちゃんの事、女の子って分かったら友達じゃ無くなっちゃいそうで」
ようやく顔を上げ俺に向かって話し始めた。
「俺友達少ないからな、気を使ったんだな」
小学生の時から気を使われていたのか、サッカーしてた奴らとは美智瑠の一件からかあの公園でサッカーする以外ではあそばなくなったしなー
「ううん、違うの、お兄ちゃんが美智瑠ちゃんの事、女の子として好きになったら嫌だったから、だから言えなかった。」
「私の焼きもち、だったんだろうなー、ごめんなさい」
「そうか、いいよ美智瑠も感謝していたしな、でもそうかーー、男の子を探していたからなーそりゃな女の子だったら見つからないか、名前も違ってたし」
いくらあの容姿でも名前も性別も違えば、小学生が探すのは困難だ。
「そういえば栞って、たまに公園に来て見てたんだってな」
「うんお兄ちゃんのサッカー見てた、格好良かったー」
うっとりする妹
「何度か見かけて一緒に帰ったけど、たまに来て見てたのかー」
「うん、……たま~に?」
妹はちょっと誤魔化すように話しを戻した。
「で、お兄ちゃんは美智瑠ちゃんに合ってどうだった」
そんな泣きそうな顔で聞かれてもなーー
「うーーーんまあ綺麗になってたな、驚いたよ」
「うううう」
泣くのをこらえている妹の頭を撫で
「でも美智瑠は俺の親友だったよ、昔も今もな」
少し安心な顔をしつつ妹は横をを向き口を尖らせ
「でもー男女の友情って成立しないって言うしねーー」
「それを言ったら兄妹の恋愛だってもっと成立しないだろ」
「えーーーーーそれとこれとは違うよーー!」
こっちに振り向き全然違うと抗議する。
「まあさ、今は美智瑠は友達だよ」
「じゃあ私は?」
恐々だが期待を込めた目で訪ねる妹に、俺は首をかしげて考えるように言った
「うーーーーーん、元カノ?」
「うええええええええええええん」
妹はわざとらしく顔を覆って泣いた
まあ、今はね…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます