青い後悔は白いヘッドホンから歌とともに

@blanetnoir


音楽の力を借りて、



深く埋めた過去の記憶の残滓を見つめている。




〈あの時、気持ちを伝えていたら〉




〈こんなにも、


後悔という形で残らずに済んだのに〉




吐き出さなかった想いが


未だ


私の身体の中に去来する。




〝ずっと、隣にいたいと思った〟




ヘッドホンから聴こえる、青春の恋心を歌った、あの頃よく聴いた歌。


こんな言葉を、確信を持って言えるほどの確信もない、と



年に似合わない大人振った尻込みをした高校時代の影が遠い記憶に揺れる。



大人になった今、いま‥‥





今も確信はないけど、それでも。


〝今〟を信じて行動することは


軽率でないし、悪いことではないと。



当たって砕ける恐怖より、



当たりに行かなかった後悔を引きずる方が尾を引くと。




不可逆の世界で、あの頃の私に語りかける。



届くことのない、力失くした声が、



せめて今の私の力になるように、



小さな奇跡を願ってやまない。

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