特別な人は、実は居ないのかもしれません。







「言葉を、真綿まわたで包みなさい」


この一言。

皆様、どう思われますか?


有名人の放った一言です。

なんて言うと、信じて下さるのでしょうか。


答えは、母方の伯母の一言です。

先人の言葉かもしれませんが、調べない限り先程の言葉は、伯母から発せられた言葉として認識してしまいます。


私は、伯母が好きなので、伯母の言葉だと決め付ける事にしました。


「冷酒と親の説教は、後から効いて来る」


これは、別の身内から聞いた言葉で、今も記憶に残っています。

歌謡曲の歌詞のようで、深みがあります。


人の心を打つのは、一生懸命に過ごして来た人の言葉です。

とは言え。

特別な時間を、経験しなければ書けない事はないのです。


端末の普及と発達で、字を書く機会が減りましたが、文章を作る機会は増えているはずです。


ソーシャルで、ネットワーク的な、システムで。


電子の大海で、作品や持つ意思や意見を、発信する機会も増えました。

もはや、人間監視装置の世の中です。


知りたい事も、端末一つで手に入ります。

そこで、皆様も検索した事はありませんか。


有名人や、尊敬する方のプロフィール。

作品の裏に込められた、生き様に触れられた機会があるのでは。


苦しい経験。

特別な生まれ育ちがなければ、秀逸な作品を作り上げ、成功に繋がる栄誉を得られないのでは。

そんな事を、考えた時はありませんか。


そんな必要は、無いと思います。


思う所があっても、語り、字に表す事も叶わないくらいの苦痛があれば、何かの、誰かの記録や記憶には残る事はありません。


溢れる激情を、冷静に情報として落とし込む必要があります。


真面目に、一生懸命に生きていても、とんでもなく悲しい場面に遭遇するものです。


それを、作品として昇華出来る。

情報として発信するか、しないか。

どこの誰の感性に触れるのか。

その違いだけでしかないと思う次第です。





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