第4話 神様と作者が降臨したようです

「ぬわああああああああんつかれたもおおおおおおん……」

 今日の稽古が終わった。肉体的疲労で声が出ていた。

「お疲れ~。魔力切れは無いのに疲れるのね……」

「肉体的疲労と魔力切れはノットイコールってはっきりわかんだね。これ以上は肉体疲労的にいやーキツいっす」

「はっはっは、体力作りはしてるのか?」

「やってるよ、毎日朝5ZGゼノギースダッシュしてる」

 ※1Gギース=1メートル、1ZGゼノギース=1キロメートル換算。

「走り込みか……なんならスクワットも追加するか?」

「ごめんもうやってる」

 そう、俺は体力作りのために5ZG……もとい5キロ走り込みをしてる。その上ヒンドゥースクワットもやってるのに一向に体力が付く気配がない。

「……シャワー浴びるね」

「おう、お疲れー」

◇◆◇

 シャワーを浴び、さっぱりした。疲れはだいぶ取れたが、未だに残っている物もある。……疲れた。

「……はぁー」

 溜息ためいきを1つつく。最近溜息が多いなぁ、と思った。

「大丈夫かーい?」

「大丈夫だよ……ってうぉあ!?」

「来ちゃった♡」

「し、し、侵入者だぁああああああああああああ!!」

「ちょっとー!?人を侵入者扱いとかしつけがなってないんですけど!」

◇◆◇

 ……俺の前には魔力を最大限に引き出し、何時いつでも発射可能な母、闘気を纏い、どっかの戦闘民族超サ〇ヤ人に近い父がいる。そして俺は俺で魔力を鎧の様に纏い、戦国時代の武将の様になっている。そんな3人を前にがくがく震える少女。

「言いたい事はあるかしら?」

「オレ達の城に無断侵入しやがって、死ぬ覚悟はあるのか?」

「……ヌシぁやりすぎた。辞世の句を詠め」

「すみませんすみません本当にすみませんでした」

 ……家族の殺意には堪え切れなかったようです本当にありがとうございましたそして死ね。

◇◆◇

「……すみませんでしたッッ!!」

「オレ達がどうかしてた……」

「……お前かよべデリティウス!!」

「そーだよ私だよ!!」

「逆ギレすんな、それともアレか?重度のドMって奴か?」

「「「ヒェッ……」」」

 結論。この世界の主神、べデリティウスさんでした。母さん、土下座。父さん、最敬礼。俺、 べデリティウスの胸ぐら掴んでる。べデリティウス、何か顔赤らめてる。はっきり言ってあの作者が遊んでるようにしか見えない。

「『僕は真面目だよ?そんでもって全力投球だよ?』」

 うぉい!なんか作者が降臨しやがった。

「作者、ここに来るな」

「『……消すよ?作者権限ライターオーソリティ使って。』」

「……おい待て職権濫用しょっけんらんようだぞそれは」

「すみませんでした作者さぁん……!」

 真面目なツッコミの俺、平伏するべデリティウス。神でも勝てないとか作者何者……?

「『それじゃ僕は帰るよ。シューアッ!』」

「「「「飛んでったぁーッ!?」」」」※フィクションなので飛べるだけです。もう一度言います、これはフィクションです。

 ……作者のせいでとんでもない事になった1日でした。あー、疲れた……。

「ぬわああああああああんつかれたもおおおおおおん……」

「疲れた……」

「胃が痛いわよ……」

「あー冷や冷やしたわ……」

 ……。

「べデリティウス、後でお前俺の部屋な」

「!?」

 ちなみにべデリティウスはその後シバいときました。ドM確定だな、あの反応。ケツひっ叩かれてあんあん言ってるもんあのダボ。

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