第2話 興味と泪と俺の秘密
「ふぁー……おあよ……」
眠てぇ。マジの方で眠てぇ。転生してからおよそ六年。ここではフェイト・アリーザルと名乗ってる。
顛末だ。俺、
で、何か女神に好かれちまった。チートスキルを頂いた。うん、転生物あるあるだね。
で。今があるのだが……。
「……ダルいなぁ」
俺は
「……魔法、勉強しよ」
魔法はこの世界でめっちゃ重要だ。それこそ高校の単位みたいに。俺は本能的に出してはいる。だが、精度を上げるには魔法学校に通わなければならないのである。
「あー……母さんに話すかぁ……」
俺の家庭は複雑なのかよく分からない。母は一介の魔法使い、父は一介の冒険者。だが、その力はトップクラスだ。
「フェイトー、ご飯よー」
「分かったー!」
そうそう。この家は俺が住んでた家と間取りが完全に一致している。たまげたなぁ。
◇◆◇
「ごちそうさま……」
「うふふ。前から言ってるものね。でもどういう意味?そのごちそうさまって」
あ、つい日本人の本能が……。義理堅いと言われる日本人だった癖が……!
「あー……。母さんに説明するね。ごちそうさま、これは『馳走』……走り回る事だね、その馳走ってのからヒントを得たんだ。作ってくれてありがとう、命を分けてくれてありがとう。そんな心が篭ってるんだ。」
「あらあら、そんな意味があったのね」
出典はWiki〇edia。……どうする、話すか?
「あのさ母さん……」
「なぁに?」
「……あとで魔法教えてください」
「あらあらあらあら……。いいわよ、それくらい。」
「あと……その……」
「なぁに?」
「僕の秘密、聞いてもらえる?その、父さんも一緒に……」
「いいわよ~。」
あっさりと承諾してくれた。いや、されてしまった。……朗らかな母から、そして優しく強い父から嫌われたくない。ああ、もうじき爆発うさになりそうだ。
「おう、どうした?フェイト」
「……俺は人間じゃないんだ」
「……は?」
「いや、あなたは人間でしょフェイト……。どうしてそんなに暗いこと言うの?」
「実はね……」
◇◆◇
「って事なんだけど……。隠しててごめんなさい!」
「……ぷっ」
「ふぇ?」
「あッはははははははははは!何だよそれ!」
「え、いや、僕異世界人だよ!?」
「なァフェイト!オレだって異世界から来てる!この世界の人はこの家じゃ嫁しかいねーぜ!そんなうだうだしてんなよ、男だろぉ!?」
「あらあら、そんな事で悩んでたの?大丈夫よ、いくらあなたが異世界から来てても、ずっと私たちの可愛い息子よ?」
「……!」
なんだろ、涙がどんどん出てくる。父が同じ存在ということ。母の優しさ。うだうだ言ってた自分の弱さ。俺の中で、何かが弾けた。
「う、あ……」
「いいんだよ、我が子。たとえ誰かがお前を
「私たちが慰めてあげる。ここがあなたのお家だから。大丈夫、心配しないで」
「うぁ、う、うわぁぁああぁぁぁあぁあ!」
……俺は泣いた。涙が止まらない。おかしいな、これ。泣いちゃいけない。そうわかってるのに……。
◇◆◇
魔法は母から教えてもらう事に。まぁ、その方が安心できる。いじめも無いしな。作者曰く「いじめで精神崩壊しかけましたが?」との事。いじめ怖い。
……で。
「求むは獄炎・フェニックスオーバードライブ」
炎が撃ち出される。目の前の敵、トロールは炎を浴び、死んだ。
「そうそう、その感覚よ!」
……魔力無限と全魔法適性があるからです本当にありがとうございました。
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