サラリーマンの異世界転生!~チート青年異世界を駆ける~

長良慎之介

第1話 異世界に来る前

「やべー、やべーよ。遅刻だ遅刻……。」

 俺は今会社に向かって全力疾走している一介のしがないサラリーマン。強いて違う所を上げるならば、昔は極真空手の全日本大会を連覇していた、ってとこかな。名は天野誠司あまのせいじ

「うー、急がねーと……。ってうわっ!?」

 急いでる矢先、目の前にトラックが現れる。全力で避けようとしたが、遅かった。

━━━━━━ぎきぃゃあ。

「うぉわぁっ!?」

 オレは、トラックに跳ね飛ばされて死んでしまった。あー、お偉いさんが待ってたのに……。

◇◆◇

「……ここは?」

 暗い、闇より暗い、なお暗い。何処にいるのかが分からずに彷徨う俺。

「おーい、青年ー。」

 すると、目の前に謎の黒髪ロング巨乳の少女が現れた。

「ダリナンダアンタイッタイ……」

「私はこの世界の女神、べデリティウス。宜しくね、あはっ☆」

「うぜぇ……」

「私はねー、キミにお詫びをしないといけないのです!」

「お詫び?なんだよおい」

「キミが死んだ理由は分かってる?」

「トラックに轢き殺されたんだろ?」

「ま、そうだね。でもね、その理由があるの。キミには……」

 元から大きい胸を張るべデリティウス。

「この世界、キミで言うところの異世界に転生してもらう事になったのー!」

 ドヤ顔。そしてたゆんと揺れる乳。ちょっと弄ってみたい。

「もしもし警察ですか?ここに狂人がいるんですけど。多分変態だと思うんですけども……。」

 携帯から電話をかけるふりをする。ちなみに圏外だ。

「もしもーし?」

「あーすみません、お願いします。」

「ねー……!」

「エウデッデwwwアッドゥッドゥーワドゥワwwwww」

「うぉーい!話を聞いてよー!」

 涙目になる女神。かわいい……!あー、マジで可愛い。

「あーわかったわかった。どーせオレに魔王殺せってのかよ。」

「That's Right!!」

「へぃへぃ分かったよ。ちょっくら魔王殺してくるわ。」

 二つ返事。やっぱオレはお人好しなのね……。

「ところでキミは特典取らないの?」

「特典?」

「そう。転生した時の特徴を取れるんだよ。」

「ふーん……。」

 俺はふと、魔法を使いたいと思った。そんならチートで良いだろ。ってわけで、べデルティウスに草案を伝える。

「全魔法適性、魔力無限。こんぐらいだわ。俺の願いだよ、これが。」

「ねぇ、キミ。普通は私が案を出すんだけど?」

「いいだろ別に。んな型に嵌められてたまるかよ。」

「いや、でも……!」

「リバタリアニズム最高じゃこんにゃろー!」

「そ、それじゃ!《製作・神》なんてどうかな?」

「……じゃそれも貰うわ」

「ーっ!えーい私もついてってやる!」

「えっ!?」

 確かに黒髪巨乳は至高である。だが彼女は女神だ。そしてはっきり言って駄女神だめがみだ。

 どこかのラノベの神様この〇ばのア〇ア並に酷いぞコイツ。そんでもってそのラノベの神様並に肉感だし。

「問答無用!えいっ!」

「うぇー!?ちょっ待っ嫌だァーッ!」

 そんなこんなで異世界に出発したオレであった。……この女神を連れて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る