2.『縁結びの神様は赤い糸がお嫌い』著:百川 凛 ジャンル:現代ドラマ

※本稿は『3本目:ゆびきりげんまん』 の1迄を読んだうえで書かれた物です。


 完全思い付きで始めた企画。出来る限り短いスパンで更新出来ると良いなぁと思いつつ、数日が経過。これではいけないと思い、取り敢えずカクヨムコン3に絞ったうえで作品を探していくも難航。


一応、既に星が一杯有る作品なら候補っぽいのが少しは見つかるんだけど、まだ星が少ない物で、となると本当に見つからないか、途中である程度底が見えてしまうかという感じ。


 そんな中漸く当たったのが本作。ただ、こんな事を最初に書いていいのかは分からないけど、自分は基本的にギャグ系と日常系の評価が若干苦手なんだよね。ジャンルとしては好きなんだけど。


理由は分かりやすくって、自分の作品評価はあくまで時間経過にともなう物語の起承転結に大きなウエイトを置いてるから。その部分に余り重心を置かない作品に関する評価はどうしても精緻なものにはなりにくい。


 ただ、そんな中でもやっぱりこれはいいとかこれはあんまりよくないなっていう分類は有るし、そういう意味では別に問題はないと思うんだけど、これはきっと個人的な苦手意識の問題。


 で、本作。神様ですよ、神様。大体創作の神様ってだらしないか、凄く偉大かで両極端な気がするんだけど、本作の神様は前者。神様が出てくる作品ってそんなに見てるわけじゃない(どんなにざっくりやるにしても予備知識が必要になるからだろうか)んだけど、個人的には何となくいなこんのうかさまを思い出した。『いなり、こんこん、恋いろは』ね。


 基本的な話に関してはもう、概要に書いてある通り。そこを読んで「おっ」ってなって、

最初の話で、雑に扱われる赤い糸で「あ、これ読もう」ってなったっていうのはこっちの話。


基本的には神様とその部下の掛け合い。それに加えて持ち込まれる縁結びのお願いをそれなりに対処していくっていうそういう感じ。ちなみに一応タグには女性向けと有りますが、多分男女関係なく大丈夫なんじゃないかと思います。少年漫画少女漫画分け隔てなく読み漁ってた人間が言うとあんまり説得力がないかもしれないけど。


 この話がここからどうなっていくのかは分からないです。基本的にはゆったりとした中に時間の変化がちょいちょい感じられるっていうのがもう、こういった単発完結の話で一番有るパターンだとは思うんだけど。その辺りの広げ方は書き手の好みなのかなぁって思ってる。


恋結神社を中心に、あくまでそこと周辺っていう展開の仕方でも良いと思うし、じわりじわりと周辺関係が明かされたりしていったりしてもいいと思う。大仰な起承転結は、まあ基本向かないかな。


 どんな展開でも、基本的な空気感が保たれていれば、きっと大丈夫なんじゃないかなぁと。ギャグ、もっと言うと笑える要素を強みにしている作品って難しいんだよね。作る方もそうだと思うんだけど、読むほうとしてもこれは良いよねっていう笑いが通じなかったりするし。多分そういう素養が自分に無いんだろうなぁと。


 それでも、楽しく読めたっていうのは事実だから、きっと良い物なんだと思います。



(作品URL: https://kakuyomu.jp/works/1177354054884251037

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