　確保、収容、ナナホシ。

　オブジェクトクラス：ナナホシ

　SCP-755-ナナホシは見た目は羽が水色という点以外は普通のナナホシテントウです。というか生態とかも普通に普通のナナホシテントウです。

　しかしSCP-755-ナナホシには「認識した相手が平行して覚えている３つ以上の事象のうち一つをナナホシに変換する」という認識災害を有しています。

　…まあ字面だけじゃ正直わからないので例を一つ。

　光の三原色、ご存知ですか？そうです、青、緑、ナナホシで、混ぜ合わせたら白になるやつです。これが赤、青、ナナホシになったり赤、緑、ナナホシになったりします

「光の三原色」という一つの平行事項の中の「青、緑、ナナホシ」という３つの事象の一つがナナホシに変わってしまうと。これがSCP-755-ナナホシの特異性です。

　今回、「ミーム汚染」でなく「認識災害」なので誤った情報が他人に伝達されないのです。パッと聴くと良いことのように聞こえますが、つまりそれぞれがSCP-755-ナナホシに「別の言葉で」汚染されていた場合、会話が噛み合わなくなります。

　これも一つ例を。方角ってご存知ですよね。東西ナナホシ北のアレです。この北と北、東と東という形で同じ言葉がナナホシに変換されていれば当然会話が通じます。しかし、北と東、別の言葉がナナホシに変換されていると、まあ考えれば当然なんですが会話が成り立ちません。

　Ａ「先週くらいに出来たナナホシ（=北）側にあるラーメン屋行かね？」

　Ｂ「ナナホシ（=西）側？なんもなかっただろ？」

　Ａ「は？」

　Ｂ「おん？」

　みたいな会話が出現するわけですね。ああややこしい。

　挙句この認識災害はナナホシクラス記憶処理を施しても難なく跳ね返します。なんか最近記憶処理効かないSCiP増えてきてるので多分ステータスなんだと思います。

　そんなので財団職員が汚染されたらひとたまりもありません。そんななのでSCP-755-ナナホシへの給餌はナナホシクラス職員を用いることになってます。いつも通り使い捨てです。

　…まあそれでも事件は起きてしまうものです。

　20██年、ナナホシ月◼︎日。恐れていたSCP-755-ナナホシの認識災害がサイト-ナナホシ中に広がってしまいます。この時、おそらく当時のサイト-ナナホシの最高権力者が彼の記憶を元に報告書を訂正し、編集権限をロック。この時彼はSCP-755-ナナホシの特異性が世界に広まり、会話が成立しなくなることで起こるナナホシK-クラス文明崩壊シナリオが起こることを恐れています。自分に立場に置き換えてみてください。突然相手と会話が通じなくなるんです。恐ろしいでしょう、それがナナホシK-クラス文明崩壊シナリオです。

　…そして彼はナナホシK-クラス文明崩壊シナリオを阻止するため、今まで渋っていた他サイトに応援を要請します。応援部隊を送るという判断が吉と出るか凶と出るか…それはまた別のお話。

　追記：SCP-755-JPの異常性が消滅しました。なぜかというと、20██年、████日に保護していたSCP-755-JPの個体群が餌やりが行われなかったことにより全員餓死したからです。何故SCP-755-JPに餌やりが行われなくなったかというと、おそらくサイト全体がSCP-755-JPの情報災害に汚染され、大混乱が生じ、「餌やり」という指示にすら影響を及ぼしたんだと思います。飼育部屋の番号が置き換えられるとかされて。

　結果的に見て、情報災害が消滅したのはSCP-755-JPが死亡したからという説が有力であり、オブジェクトクラスはEucildからNeutralizedに変更とされました。

　まとめ「言葉を『ナナホシ』に変換されて大混乱が起こったんだけどまあ結局皆死んで皆ハッピー」ってことです。異論は認めます。ええ。

　次回は未定です。更新できるタイミングどころかSCiPまで未定です。

　そして最近本気でリアルが多忙になってきたので更新頻度がタイトル通り「気まま」になってしまいます。が、まあ気長にお待ちください。