SCP-610(にくにくしいもの)について

 オブジェクトクラス(危険度):Keter


 今まで物理的にヤヴァイヤツでしたけど、今回は初、感染系オブジェクトでーす。わーい(嬉しくない)。


 収容うんぬんの話ではなく、SCP-610は既に広大な面積を感染させており、もはや感染を封じ込める事が不可能という領域に達しているのでSCP財団はこれ以上の犠牲者を出さないように感染したエリアを土地ごと隔離。ロシア政府と協力して軍事作戦ということにして周辺区域を封鎖しています。


 封鎖区域とこちら側との境界線付近でSCP-610に酷似…もとい『感染』した有機体は豚だろうが人だろうが何だろうが感染を防ぐために小火器で動きを止めた後、火炎放射器と弾丸によって焼き殺します。そもそも感染した個体は見た目がエグいので誰でも殺そうと考えると思います。アレでSAN値が減らない人は凄いと思います。(こなみ)

 SCP-610に『感染』した有機体に触れた者も「SCP-610に感染した恐れがある(大体感染してる)」として火炎放射器で焼き殺します。半径3m以内まで近付いた者に関しては誰にも近付けないまま『感染』したかどうかの診断を受けてもらいます。と、こんな感じにSCP財団は結構厳重にプロトコル(オブジェクトに対する行動、収容状態などの総称の事。「特別収容プロトコル」と呼ばれる。俺は省略しました。)が組まれており、「これ以上被害を出すわけにはいかない」という財団の強い意思が分かります。


 SCP-610の感染はいままで「物理的接触」によってのみ感染しました。『感染』範囲の中心部に無人機を送り込み、空気を採取するとSCP-610の感染菌も取れてしまい、『感染』してしまいます。が、財団の辛抱強さと多数のDクラス職員の犠牲によって、「scp-610に感染したとしても肝臓や肺に直撃喰らわなければ『感染』終了までに2~3日間かかる」という結果が入手済みです。財団有能。

 また、SCP-610は発生当時の感染力が恐ろしかったのですが、感染するのは「人体の他に有機体がある状況のみ」と書かれていて、『感染』範囲内は大体終わってしまったので、今はもう『感染』の脅威は少ないとされています。


 SCP-610に『感染』した人は皮膚病のような状態になって、湿疹・痒み・過敏症などの症状がでます。そして、3時間後胸や腕が大きな傷跡のような組織が作られ、1時間以内に傷跡は足まで届き5時間以内に体全体を覆うようになります。

 この状態が、『感染』が完全に終了した状態とされます。『感染』が終了後、3時間は動かなくなりますが3時間後、動きが3倍に跳ね上がります。続いて『感染』によって出来た傷跡が自発的に動き出して、急速に成長・変形していきます。キモい(直球)。この時、傷跡がどう変化するのかは不明で、例えば腕や足に新しいの(3本目)が生えてきたり、例えば首が2m位伸びたりだとかというもう直視する事にすら抵抗を持つほどの変化を遂げるワケです。また、『感染』された人によっては足を地面にくっ付けて、言わば肉で出来た木のような形で成長するヤツもいます。そいつは、触手のようなうねうねを伸ばして、scp-610を『感染』させようと有機体に触れてきます。

 この時、動くヤツ動かないヤツ両方とも完全に『元々の人間としての命』は消滅していて、変わりに『肉の塊としての命』が存在しています。

 余談ですが、触手のようなうねうね、包まれたら気持ちいいらしいですよ。俺は遠慮しときます。


 SCP-610に『感染』した個体をDクラス職員に記録させようとする事は不可能です。『感染』が完全に終わっていない人は他人に助けを求める時、無意識に他人に触れてSCP-610を『感染』させる上、完全に終了したら『感染』していない有機体及び人間に積極的に『感染』させようするので、Dクラス職員は『感染』させられて終わるだけです。視覚が発達しなかったタイプの『感染』体に対して30m離れれば大丈夫だと言われているとかなんとか。


『感染』された土地の広さや『感染』した時のダメージなどから、SCP財団はこのオブジェクトをKeterクラスだと指定。しかし、前述の通り『感染』の脅威は去りつつあるのですが、無人機による『感染』地域の調査により、最初に『感染』が始まったと推測される集落後に巨大な地下洞窟を発見。調査のスペシャリストを募集中だそうです。今後の調査結果に期待しましょう。

 …もし仮に調査結果が出たとしても書き直すつもりはありません。〈補足〉としてなら出すかもしれません。


 このオブジェクトを簡単に言うと、「感染したら身体中が肉になって気持ち悪くなる症状を持つ菌やウイルスのような何か」です。実際、SCP-610って菌やウイルスなんですかね…?


 今回がたまたま決まってただけで、次回は残念ながら未定です。

 お楽しみに。では。

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