第134話 『組曲』作品29   シェーンベルク

 さて、この『7つの楽器のための組曲』作品29、ですが、これは、楽しい音楽なのでしょうか?


 いやいや、だってあなた、『うきうき』に書いてるんだったら、楽しいからなんでしょう?


 はい。そこです。


 どこだい?


 そこですよ、そこ。


 おや、なんにも見えねーなあ。どこだよ。

  

 だ・か・ら、そこなんだ。


 そこって、どこだい?  


 そこは、そこさ。

 

 

 と、落語ではありません。


 『三本のクラリネット、弦楽三重奏、ビアノのための組曲作品29』なんであります。


 1924年から、26年にかけて作曲されたとのことです。


 音楽自体は、12音技法による作品ですが、入れ物になっている組曲自体は、古典的な形式を援用しているようです。


 音列技法の規則は、いかなる音も、同じ音列に属する他の音を使い尽くすまでは、繰り返されない。

 もし、複数使ったら、中心の音が出来て、調性音楽に近寄ってしまう。


 複数の楽器のなかで、この規則を貫徹させるとなれば、つまり、こうなる、と、言うわけですね。


 やましんの頭の中では、どうも、こうした理屈が、いつになてもよくわからないのです。


 12音技法とか、セリーと言われる技法は、かなり優秀な頭脳の持ち主でないと使えないのかなあ・・・・


 また、理解もしがたいのかも。


 音楽の表面上は、全ての音を平等に扱う、実に公平なシステムであるはずなのに、聞き手を選ぶのかしら?


 え~~このあたりは、やましんの頭で考えたって無駄なので、割愛いたします。


 さて、で、頭にかえって、この曲、たのしいですか?


 このところ、折に触れてさかんに聴いているのですが、まだ結論は出ません。


 面白いか、と言えば、でも、面白くないとは言えないのです。


 ならば、面白いのではないか?


 そこなのです。


 やはりそこなのです。


 結局は、そこなのです。


 音楽とは何か?


 直にそこを尋ねられている感じ。


 どなたのお話だったか、すっかり忘れましたが・・・・・・この曲の事ではありませんでしたので、あくまで参考までに。



 それもまた、複雑怪奇なややこしい楽譜の音楽で、指揮者もオーケストラも大混乱となり、とにかく何とか最後まで行き着いたのです・・・(『アマチュア』には、伝統的音楽でも、ままあることです・・・ここは、でも、プロの方のお話し。)


 すると、とある有名な批評家さんが作曲者さまにおっしゃるに・・・


「すばらしい、私は、今日、初めて、この曲の素晴らしさに気が付いたのです!」



 とはいえ、シェーンベルク先生のこの曲は、有名どころでもあり、聞きやすい方だとは思うのです。



 ************うき 👼👿👼 うき ************


 


 




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