第100話 『交響曲第100番』 ハイドン

 いうまでもなく、これを狙っていたわけであります。


 ハイドン先生には、やましんの知識としては、交響曲が108曲あるということなのですが、ここ15年ほどは、知識の更新をほとんどしていないので、新発見があったかもしれないです。


 番号の付いた交響曲が104番までありまして、それ以外に、『交響曲A』とか『交響曲B』とか、あと4曲あります。


 交響曲第100番ト長調『軍隊』は、1793年~4年の作品。


 ロンドンで公開された交響曲ですが、初演予告の新聞広告に『軍隊交響曲』という前宣伝が、すでになされていたとのことでありまして、つまり、最初から『これで』狙った成功だったということであります。


 『これで』といいますのは、派手に打楽器を導入したり、当時流行の『トルコ風』も打ち出して、聴衆の受けを考慮した、十分な戦略のもとに初演したようであります。


 ここらあたり、大変計算高いところは、ハイドン先生のサービス精神と相まって、この方の優れた世渡り技術の一端でありましょう。


 宣伝だけじゃなくて、実際にそれ以上の内容がちゃんとあるところが、また、ハイドン先生のさらに、優れたところです。


 実際、これは楽しい楽しい交響曲ですし、しっかり中身のあんこが、頭からしっぽまで、ぎっしり詰まっている音楽であります。


 べートーヴェン先生のように、聴衆が、ぐっと考え込む事態を要求する音楽ではありませんが、優れた音楽であることは、間違いないです。


 ときに、べー先生(1770~1827)とハイドン先生(1732~1809)は、直に面談したこともあり、同時期を生きていたこともあるわけですが、べー先生の交響曲は、9つしかありません。


 これは、社会のありかたが、このあたりで、大きく変わってきていたことの証拠でもありましょう。


 王侯貴族などによる封建社会は崩壊し、市民社会、資本主義社会が進行していたのです。


 ハイドン先生以降、交響曲を100曲以上書く時代では、なくなった・・・・なんて簡単に言ってたら、実はなかなかの間違いです。


 現代フィンランドの指揮者で作曲家、レイフ・セーゲルシュタム先生(1944~  )は、2016年時点で、交響曲を309曲書いておりまして、その後も増えているに違いありません。


 現時点のお写真は、サンタクロースさまのような、おひげでいっぱいのお顔なんですが、お若いころのLPレコードのジャケットを見ると、すっきりとした青年さんでありました。(まあ、当然と言えば、そうなんですけれど。) 


 アメリカの作曲家、アラン・ホヴァネス先生(1911~2000)には、67曲の交響曲があります。


 やましんが若いころは、『100曲は確実に行くよね~』と、思っていました。


 寿命が延びてる分、書こうと思えば、まあ、書けない事もない。


 というわけであります。



  **********うき 🎻 🎹 📯 うき************

 




 

  



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