第24話 『交響曲第1番』 シューベルト

 こらこら、なんで『5番』の後から『1番』が来るの?


 実を言いますと、お風呂に入って久しぶりに聞きました、カール・リステンバルト様の指揮によるCDが、やはりといいますか、思い出したと言いますか、あまりに素晴らしく聞こえたので、あわてて追加しているのであります。


 確かに、この演奏ならば、『5番』よりも凄いんじゃないの?

 と、思ったのであります。


 この曲、シューベルト先生16歳の、学生時代の作品とか。

 そうして、とっても珍しい事に、この曲は実際に作曲後に演奏されていて、ご本人は当然聞いたのだと思います。


 いやいや、ものすごい作品です。

 手元の本(『交響曲読本』音楽の友社 1995年)にある解説では、「・・・ほほえましい・・・」という表現で、なんとなくまだ習作であると、におわせていますが、プロの方の目からはそうでありましょうが、やましんからすれば、16歳でこんなもの書いてしまって、こりゃあ大変だ、という感じであります。


 第1楽章の冒頭や第3楽章などからは、多分にモー先生の香りがしますけれども、その第1楽章の第2主題は、シューベ先生にしか書けない種類のものでしょうし、この本の解説にもありますように、第2楽章の中間部は、いつもぼやっとしたこのやましんにも、「こ、これは恐ろしや・・・」と思わせるような、はるかな深淵を覗き込ませるのです。

 そうして、終楽章のラストスパートが、もう、ものすごいです。

 感動です!


 16歳の時期に、自分がいったい何考えていたのかと思うと、冷や汗ものです。

 当時は、国鉄のストでよく通学電車が止まっていましたが、「やたー!遅刻OKだあ!」とか思って、美味しいモノ食べる事と、くらしっく音楽を聞くことだけが喜びでしたなあ。(ブラスバンドやってました。なんとホルンを吹いていたのです。男はフルート、ダメ、ということで。これは差別?スポーツは苦手できらい!でも、走らせたら、けっこう、早かったけど。)

 

 しかし! なんと、世の中18歳で成人という時代であります。

 これは、大変な事になりました。

 若い方たちには、チャンスでもあり、またリスクにもなり得るでしょう。


 まあ、でも、こういうことは、『あんずるよりもうむがやすし』でございますから、なってみれば何とかなるものです。

 やましんみたいな、ろくでもない大人だっているんですからね。


 

 

 





 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る