第3話 目覚め
そうやって周りの電波の波をウトウト聞いていたんですけれど、ある時、先生が私に送ってくれている電波に一つの法則のようなものがあるように思ったんですね。トントンツーツーというような感じの。それを何度も何度も先生は送ってくれているんですね。それで、私もそれを真似して先生にお返しをしたいと思ったんですけれど、私はどうすることもできないのです。私はただの黒い箱ですので、先生みたいに喋ることも身体を動かすこともできないのです。
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