第2章 VS爆弾魔・黒川優奈先輩
第6話美少女が棲む別荘で
2017年12月。
僕は由香と一緒にとある別荘を訪ねた。
「いい所ですね」
「そう、ゴミのような匂いがするけど……」
由香は言った。
「まあ、まあ…
機嫌直しくださいよ。何か奢りますよ」
すると由香に睨まれてしまった。
どうして別荘を訪ねたと言うと、数週間前、僕の家のポストに小学校時代の女の子から招待状を受け取ったからだ。
僕は興奮して眠れなかった。
小学校時代、女の子と交際していた。
でも小学5年の時に別れた。
「好きな女の子と別荘か!」
「どうして、あたしを誘った?」
「えっと……
1人じゃ、心細いからです」
僕は素直に言うと、停留所へと迎えの車が来た。運転席から出てきたのは黒スーツに身を包んだ佐竹と名乗る男だった。
「由香さんとお坊ちゃまですね」
「はい」
「お待たせして申し訳ございません」
「構わないさ!行くぞ」
由香は、車の後部座席へと乗り込むと、シートベルトを着用した。僕は、佐竹さんに謝りながら、助手席へと乗る。
車は発進した。
雑木林を抜けると、別荘が見えてきた。かなり大きい別荘だ。
「ホラー映画に出てきそうだな」
由香がポツリと呟く。
「やめて下さいよ。怖いな」
「知っているか?君――
ホラー映画の定番なんだ!美少女が棲む別荘は」
僕は鼻を鳴らした。
美少女に会える。
ウキウキだ!
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