第28話:新タイプ温泉施設の建設(202504-202512)

 翌日、池田建設の池田社長に連絡し面会の約束を取り付けた。その日の午後2時から温泉建設のスペシャリストの吉村さんと海津で池田建設の会議室で池田社長と山川部長同席で、どのような温泉施設をつくるかプランを考えた。まず木造2階建てで、建坪約200坪で男、女の大浴場を計2個、12畳の和室と本がある図書室の様なサロンに机とテーブル。大型テレビ2つ。飲み物は全て牛乳、清涼飲料水、コーヒーの自動販売機。おりぎりと、サンドイッチ、菓子パン、(全て道の駅からの搬入)


 風呂メンテナンス1人と手伝い男女1人ずつ、精算する人1人と、何でも屋:男女1名ずつと店長1人の7人。運転手2人とマイクロバス。従業員合計10人、事務室兼、二段ベッド2つ(仮眠用)掃除は、何でも屋2人と風呂メンテと手伝い3~5人が、午前3時~5時に風呂場清掃に当たる事にする。従業員は、もちろん、移住者を中心に雇い、時間外は、学生、主婦のアルバイトを募集する事にした。


 マネージャーは温泉旅館のベテランの清水さんに(昼12時~夜12時)月15万円でお願いした。そして吉村さんに顧問料として月5万円でマネージャーのアドバイスと問題点さがしと、対策を教えてもらうことにした。1日に3時間程度、視察して、小さな事はマネージャーへ、大きな問題は海津に連絡してもらう約束を取った。

 この構想でいくと木造2階建て建物の建設費用1千万円、浴槽他の設備費2千万円で合計3千万円。人件費が月に160万円、年間2千万円と言う事は、純利益の目標を月間2百万円、年間2400万円と試算した。


 土地購入費2千万円で合計5千万円。湯船や浴槽関連は吉村さんが中古品も含め、格安の資材を調達してくることを約束してくれた。温泉施設の解体に2週間、建設に1ヶ月半、最低2ケ月かかる。その後の湯船、その他の建設に1ヶ月資材の運搬には、池田建設も手伝うことで了解してもらった。2024年9月に建設開始した。

 解体は、手の空いてる池田社長の仲間に手伝ってもらい、解体は1週間で終了し、2日で整地し、建物建設に着手した。ここは間口が広く、大型の重機やトラックが出入りできるので、作業がはかどり、順調に仕事が進んだ。そのため、約1ケ月で建物が完成した。


 次に吉村さんが調達した湯船と灯油ボイラーの設置、畳、図書室への棚、椅子、机の搬入も大型トラックで一気にすすめることができ11月中旬に全部完成。その後、試運転と、関係者が、実際に温泉に入り、詳細にチェックした。この温泉施設の特長は、ばんだいの横に設置したパソコンに入場者数と退場者数を管理して、温泉施設の混み具合を常時ネット配信できる事だ。また光インターネットを引き込んであるので、図書室でも畳部屋でもスマホ、パソコンを自由に使えることが、多分、若者に受ける事になるだろうと思われた


 12月の第一土曜日の開場が決まり、ポスター、ネットの広告を大々的に行った。オープン当日、午前9時、駐車場は多くの車や近くの中高年の方々がかけつけ、

9時半には100名くらいの来場者があった。一応、100人程度を満員と考えた。

 パソコンの画面には、満員御礼の赤い文字が配信された。10時過ぎに60人程度となり多少混雑の黄色い文字になった。11時頃に50名近くの来場者があり一時、赤字の満員御礼のマークが出たが、11時半には黄色いマークにかわり、お昼頃に、再び赤のマークに変わった。13時過ぎに黄色に変わり15時頃まで黄色のままで、15時過ぎに、50人以下の空いてるの青文字がでた。16時頃に再び黄色になり、夜18時過ぎから、夜24時まで黄色⇔赤で盛況だった。24時過ぎにも関わらず黄色。1時過ぎに青マークになり、3時に終了した。


 ただ、この日は自動販売機の一部の製品が空になったり、ばんだいの横の、おにぎり、菓子パン、弁当が売り切れが続出し、補充が間に合わなかった。今後は展示商品と同じ数を、見えない棚に同数在庫し、商品を切らさない工夫が必要と考えられた。

 1ヶ月経過して、売上が1千万円、経費が6百万円で月間で純利益が4百万円と

目標の2百万円の2倍の利益を出し、順調な滑り出しだ。その後、ばんだいの横が手狭になり、空いてる場所に手軽な食品の新しい売り場をつくって欲しいと言われた。さっそく、売店で営業を開始し、販売員を1人置き、在庫が少なくなると、すぐに、道の駅に注文することにして売上も増えていった。

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