第11話:オフィスの体験入所1(202107-202108)

 また道の駅の仕事に戻ったが、夏場に向けての道の駅の20名の増員の見通しが立っていなかった。現在で12名まで集まったがあと8名が集まらない。農協に頼んで農家で暇のある人に手伝ってもらえる様に連絡してもらった。その翌日から連絡が入り始め毎日ではないが10名が来てもらえる事になった。これで夏休み何とかなりそうだ。その他アルバイトのシフト管理者が人員の配置に頭を痛めていた。売上金額は順調で目標超過の日が続いた。このまま行けば年間7000万円が射程距離に入ってきた。数週間後から学校の夏休みと共に行楽シーズンが始まる。


 中学校の改修工事の方は、あと数日で終わると連絡が入った。現場を見に行くと、トイレも新しくなり風呂とシャワーも新しいものが入った。明日完成と言われた。そこでベッドや椅子、机の搬入と電源の調整を明後日に決めて良いか現場監督に聞くと大丈夫と言われたので連絡した。今週の金曜日についに完成となる。月から体験入所可能にしようと考えた。それにはエアコンを取り付けなければならない。


 そこで山田さんに電器屋の知り合いに頼んでくれる様に海津が要請した。今週金曜に完成を見て体験入所の受付をする事となった。その金曜日がやってきて山田さんとともに学校を見に行った。間仕切りもでき、ぴかぴかとは言えないが十分に使えそうだった。役所に連絡して体験入所希望をとるように指示した。翌日、役場からの連絡で15団体から体験入所の希望があった連絡があった。そこで山田さんから呼ばれて役場に行き手分けして体験入所に日程表を組むことした。体験希望の団体は、全てが一日体験だった。


 そこで、日程表で15団体で希望日と行けない日を聞いた。2つの教室にエアコンを設置して体験入所をする事にした。横浜の宮城さんに事情を話すと、仲間12名、12社で2室使う事で了解いただいた。これで1週間で希望の全社が体験できる。

 早速、翌週の月曜日、宮城さんを含め12社の代表者12人で来ると連絡があったので海津と山田さんが役場のワゴンのレンタカーを借りYG空港に迎えに行った。


 海津は空港で宮城さんに会い、遂に完成したと堅い握手をかわした。中学校へ行くと宮城さんが周りの景色は良いね、ただレンタルオフィスは新しくはないねと笑っていた。中に入り部屋を見ると思ったより広く天井が3m以上あるので広く感じた。夏でも良い風が入ってきそうだねと言った。持参のノートパソコンを置いて光ネットにつないで状況を確認し、問題なくつながった。オフィスデスクの間隔も狭くはない。

 隣の部屋の二段ベッドも新品で良さそうだねと言った。その後トイレ風呂を見て回った。特に問題なさそうだが3階は風呂に行くのがちょっと大変かもしれないと言ったが若い連中だから、まー何とかなるさと言った。


 管理人を二人ほど常駐させるつもりだと言った。まだレンタカー、まだ置いてないが校舎入口の横に月5400円の実費で10台用意しようと持っていると説明した。

 宮城さんが冬はどの位の雪が積もるのか聞いたので海に近いので最大20cm程度かなと言った。でも湿り気が多い雪なので昼間にはとけると言い、最低気温は-5℃程度で、この十年でも-10℃まで言った事はないと言った。でも、もちろん、冬はファンヒータが必要でしょうと正直に言った。

 海津がファンヒータは用意しないので各社で用意して下さいと言った。ただ石油の配達は、手配しますから石油代を会社で実費支払いでやって欲しいと言った。ソファーやテレビ、マット、畳なども入れて良いのですかと質問が出たので大丈夫ですと答えた。ただ退去時に撤去してもらいますがと付け加えた。


 使用できない物は、との質問には石油ストーブ以外は設置可能ですと言った。冷蔵庫も大丈夫です。お湯、水道は、廊下にある水道を利用して下さい。1階に三つ叉のガスコンロを置いてお湯を沸かして各社でポットを用意して珈琲、紅茶、お茶を飲んでいただけますと言った。それらの備品は各社負担で持ち込んで下さいと言った。


 布団や毛布も会社で用意するのですかと聞かれたので、そうですと言った。手配を代行することはできるので、必要な時は言って下さいと伝えた。詳しい説明を書いた案内書があった方が良いかも知れないと言われたので作成する事にした。徒歩5分の所にバスの停留所があり、駅、駅前商店街、病院へ行けますよと紹介した。時刻表も説明書に書いておいて欲しいと言われた。水回りの見たいというのでシャワー、風呂のお湯、水洗便所と水道などを点検してもらい、特に問題がなかった。


 ベッドに布団がないので毛布と薄いマットは用意しましょうかと言うと宮城さんから、そうして欲しいねと言われ、早速、十セット車で買ってくる事にして費用を会社に請求することにした。アルコールは自由に飲んで良いのですかと質問を受けたが、特に決めてなかったので、どうしたら良いですかと逆に宮城さんに聞いた。


 私は寝酒に赤ワインを飲みますと言った。未成年でなければ良いじゃないんですか

と言うので、そうしましょうと言うと、案外いい加減なんだなと笑った。いや柔軟性があると言って欲しいというと負け惜しみ言いやがってと、お互いに大笑いした。

 しかし備品の管理の方は会社の方で全てやって下さいとお願いした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る