第10話:工事費用とパンフ作り(202106-202107)

 その晩、山田さんから明日、役場で廃校の中学校とで原価計算をしたいので時間を空け欲しいと言われ、9時半に迎え行くと言うので了解した。ノートパソコンを持参

で10時から原価計算を始めた。改修費用500万円。オフィス代10万円アパート代16万円で合計26万円、廃校の中学校3階建てで24教室あるのが20教室を使うとして月間520万円、年間6240万円となる。ネット光回線の引込み費用10万円、修繕費500万円と二段ベッド120万円、机と椅子で120万円、間仕切り25万円、エアコン代400万円、ガスコンロ6万円で合計2170万円の初期費用であり半年以内で回収できる。


 1部屋あたり6人としてとして二段ベッドが60個、オフィス机120個が必要となる。食事は必要があれば業者に3食とも配達してもらう。ただ管理人が常時、最低2人必要となる。これで十分やっていけると言う事になった。都合が良い事に地元に家具工場があるので格安で二段ベッドとオフィス机、間仕切りが手に入る。数日後、建築業者から塗装と修理必要箇所の写真とトイレの改修と風呂の設置で500万円の見積書が届いた。


 追伸で材料費だけで手間賃なしの料金と書いてあり笑った。改修工事は五日間と書いてあった。そこにも但し書きが書いてあって、暇な秋のシーズン全力で工事に当たった場合と但し書きが書いてあり、実にユーモアのある池田社長に海津は感謝した。

 翌日から詳細のパンフレット作り始め、現状の中学の写真と教室の写真を撮り、

教室の縦、横、高さをはかり送ることにした。


 翌日、早速、その作業を終え、横浜のベンチャ企業の宮城社長に電話してメールで

現状の写真送るら教室の広さから簡易なオフィスデスクと二段ベッドをいれた場合の

図面をCAD風にしてわかる様にして欲しいと依頼した。随分強引だねといったが、すぐ見取り図を送ってくれた。現状の写真と見取り図と値段表。一教室を間仕切って6名用、1教室を間仕切りで2つの部屋にしオフィスと10万円アパート16万円、現状の教室の写真と完成予想見取り図と値段表をつけたものを120部、両面コピーして要請のあった所に送った。


 入居希望については(体験して問題なければ入居希望)(入居希望)のどちらかに

○をつけて、役場のHPに会社の名前、住所、代表者名、人数を書いてくれる様に案内した。翌週から連絡が入り始め、体験してから入居希望が多く水曜日迄に10団体から連絡があった。その後週末迄に累計で20団体から入居希望があった。単に入居希望が2団体で残りの18団体は体験してから判断であった。翌々週の火曜日の全体会議でレンタルオフィスの話をするので山田さんと海津も同席する事にした。


 その会議で出張した時のベンチャー企業の反応などを聞かれ概ね好意的だった事や試してみたいという反応が多い事に驚いたと説明した。市長が挑戦して見る価値は十分にあると思うと話し発注することが正式に決まった。建築会社に連絡し、すぐ手配しますとの返事。7月初めから開始して10日から2週間で完成予定。必要な二段ベッドとオフィス机と椅子、テーブルなども地元の工場に注文した。7月中旬には発送可能との連絡が入った。

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