第9話:レンタルオフィス市場調査(202105ー202106)

 翌週のYG空港、朝7時5分の便で羽田着が8時10分で横浜へ行き、初日の面会を開始した。朝5時半に山田さんが海津家に迎えに来てYG空港へ向かった。天気に恵まれ定刻に着き、8時半に山下公園近くのバス停で降りて「ジョナサン」でコーヒを飲みながら9時十15分面会予定の会社に電話を入れた。その会社は近くの雑居ビルにあり広さ10畳くらいの広さに6人の従業員がいた。みんな若くて20代前半に見えた。


 そこの代表の宮城さんに挨拶し地元の廃校になった中学校の全部の24教室のうち20教室をレンタルオフィス+二段ベッドのアパートに変えて使ってもらうつもりですと言った。まだ青写真ですが一階に、風呂、シャワー2つ作る予定ですと答えた。

 レンタカーも利用できる様にするつもりですと答えた。宮城さんが全部をレンタルオフィスにするのと聞いてきたので全部埋まれば、そうするし、もし埋まらない場合は長期滞在施設なども考えていますと伝えた。レンタルオフィス定員6名、最大8名(月10万円)とアパート(月16万円)兼用で1つの教室を使う様に考えていますと答えた。


 宮城は理想的ですねと言った。冷暖房費用はと聞くので、それは実費です。経費は人数の均等割りにしますと答えた。宮城は確かに価格は安い。ただ実際に体験してみないと善し悪しはわかりませんと言った。確かに、そうかも知れません。体験入所と言う事で1日、1万円でと言うのではどうでしょうと言った。それなら是非、試してみたいですねと言った。ただ、この件はまだ役場で了解してませんので、ここだけの話にしといて下さいと伝えた。現在の所、ニーズを調査している段階なので、ご了解下さいと言っていた。


 すると宮城は、私はITベンチャー企業の会合の議長をやっていますが、値段の事を何も言うなと言う事ですかと聞いてきた。そこで、そう言う訳にもいかないでしょうから、一室6人用(最大8人)のレンタルオフィスと二段ベッドのアパートで26万円と言う事にしておいて下さいとお願いした。宮城さんは、わかりました、率直に言って大いに興味がありますので、期待していますと言ってくれた。海津は宜しくお願いしますと言ってくれ握手して失礼した。


 いただいた、パンフレット30部は次回の会合で、あなたに聞いた1室26万円でアパート、事務所、兼用で考えていると話して良いんですねといった。まだ試案の段階である事も十分話しておいて下さいと付け加えておいた。宮城さんは了解しましたと言ってくれた。その後、東京駅に移動して次の会社で14時から面談した。


 そこは従業員が10名で古くて裏通りの事務所で昼間でも暗そうだった。その会社の責任者に会うと開口一番、事務所として最悪でしょ、でも家賃は高いんですよ、なにせ東京駅の近くですからと笑った。事務所の場所を替えたいと思っているんですが都心を離れると交通費がかかり困るし悩んでる時に地方で格安でオフィスとアパートが一緒に借りられるという話でしょ、興味ないって言ったら嘘になるよと笑った。

 計画が具体的に案ったら資料送って下さいと言う事になって失礼した。


 次に新宿に移動してワンフロアーを5社でしている。ITベンチャー企業の五人と面会した。まず最初に一番年輩そうな人が、どの位話は進んでるのですかと聞いてきた。廃校の中学校の改修費用の段階というと、まだ先の話の出すねと言った。そこで海津が入居希望される企業の方が多いので意外と話は早く進みそうですと言うと本当ですかと他の企業責任者が言った。次に若そうな企業責任者の方が中学校の教室を改修してオフィスと寝室を完備していれば、ソフトウェア企業としては最高の環境であり、近くのリゾートの浜や日帰り温泉に行ってゆっくりして、また仕事に戻るって、理想的だと言った。風呂、シャワー付きのレンタルオフィスで食事も届けてくれれば完璧ですね。条件が合えばすぐにも行きたいと話した。費用はと聞かれて6人用(最大8人)のレンタルオフィスとアパートで26万円/月と言った。具体的に人数と広さと値段表を提出して下さいと言われた。 


 「体験入所もさせていただけるんですか」と聞くので

「1泊まで1万円で行うつもりです」と言った。彼は、それなら良いねと言った。

「具体的な資料を写真入りで欲しいと言われ、でき次第、送る事を約束した」。

その夜は山田さんは、飲みながら

「海津さんのもくろみ通りITベンチャーのニーズが高いのには驚いた」と言った。「海津も確かに想像以上にニーズがあるのにはビックリしています」と言った。

「もしかしたらITベンチャーだけでも十分かも知れません」と言う事になった。


 「そこで最終日の大学と中高年の訪問は理由をつけて断りましょうか」と言った。

 「その方が良いかもしれない」という意見で一致した。すぐにホテルをキャンセルして。翌朝の飛行機の変更をお願いの電話を入れたところ変更できた。翌日は渋谷でITベンチャー企業、ワンフロアー四社の人と面会した。昨日と同じで、どこまで話が進んでるのか聞かれて話すと、もっと具体的な写真入りの資料が欲しいと言われ、体験入所の質問も受けた。4社の各責任者に、期待大ですが、実現できるのですかと言われた。もちろん実現するために東京に説明に来ていると笑いながら答えた。


 「是非、実現して欲しいので詳しい資料を30部欲しい」と言われた。

 一番年輩の責任者の人が

「同業者グループの代表もしているので仲間にも話してあげるとが言ってくれた」。

「海津は、お礼を言って、必ず送りますと約束した」。

 その後、二子玉川と武蔵小杉へ行き面会したが内容は上記の会社と同じで興味あるが具体的な資料が欲しいと言った。ここも資料20部ずつ要求され送る事にした。


 夜18時45分の羽田発、TG空港行きの便に乗り、自宅についたのが夜20時半だった。2泊3日の全日程を終了した。女房にベンチャー企業のニーズの多いのにビックリしたと話すと、それは良かったですねと言ってくれた。風呂に入り、疲れたせいか、すぐ眠りについた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る