第7話:利益率向上作戦(202005-202012)
その他、農家の人にとっても農閑期の副業として喜ばれ兼業農家の中の数人は仕事を辞めて近所の道の駅の正規社員として働いた。また海津は売れ残った商品は終了、一時間前に全部半額にして在庫をなくした。更に農家で売り物にならない果物、野菜を引き取り午前中は野菜、生ジュースにしたりサラダとして食堂で出したりして午後14時以降にサービスパックとして大入り包装で安く販売する様にした。これには農家の人から喜ばれた。
2020年4月の役場の会議の開始一時間前に山田さんと町長さんから話があるという事で呼び出された。行ってみると、まず町長から道の駅の販売好調の件のお礼を言われ、ついては海津一郎に道の駅の初代駅長になった欲しいと言った。毎日、最後まで仕事をしなくてもい良い。今後も斬新なアイディアで道の駅の発展、役場の利益向上、地元の人の労働の場の提供をして欲しいと言われた。その後の町議会で海津夫妻の道の駅長と副駅長の任命の件が全員に報告された。次に7月の学生アルバイトを役場で募集し近隣の町役場にアルバイト募集のポスターを張り、高校、短大、大学にも募集のお知らせを送った。
その他、兼業農家の人が8人がパート職員から正職員になったとの報告があった。
2020年5月の連休は拡幅した駐車場が満車になるほどの盛況ぶりだった。特に食堂部門の売り上げが高く、今年春から売りだした、しそジュース、ウメジューズ、オレンジ、レモン、リンゴソーダなどのソーダ類、いわゆる、水ものが好調だった。
これらは利益率が高く、粉物も利益率が高いので食堂部門の利益率は全体の中でもダントツ。道の駅の利益率も以前に比べて3倍になった。
つまり、以前の様に農協の米、野菜、果物、漁協の魚の利益率は15%程度で、経費を入れると利益が少なく卸売の状態だった。それが現在食堂部門の利益率は6割以上。単純に昨年、年間800万円の売り上げで利益15%で120万円、月10万円の利益では赤字だった。それが最近のペースでいけば年は6000万円、月500万円、利益率が6割として月300万円。月10万が300万円と30倍になった。
年間の利益が3600万円、好調を維持すれば利益だけで3000万円を超す
超優良企業という事になる。町役場で大喜びをするのは、じゅうぶん頷ける。
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