雪道

 ザクザク、雪を踏みしめながら歩いて行く。特に歩かないといけない理由はない。ただ、踏みしめた後に足跡を残して歩く。いずれはまた雪が降るか、その上を他の人が踏みしめて、私の足跡は消えてしまう。

 分かっていても、誰かの記憶に私の足跡が、辿った軌跡が残ることを期待して、今日も雪道を歩く。

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短文、短編 菜種 @re_arata

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