第49話 ゴブリンの里

翌朝やはり寝坊をして目が覚める。六日目の朝だ。 既に周りに 男子はおらず。 今日も女の子5人が 私の周りを囲んでいた。そして 私が起きると いつも通りのお約束の挨拶が待っていた。 挨拶を聞いた私は今日も一日頑張れる気力が湧いてきたような気がする。 朝食を食べながら今日の予定を全員に伝える。 今日の予定は 男性陣は昨日と同じでまた保存食の作成を依頼しておいた。 食材としては昨日大量に取ってきた オークや猪鹿などを いくつか渡しておいた。 今日1日で作れそうな数を計算して オーク 5匹猪と鹿を一匹ずつを出しておいた。 どれもかなり大きく 解体しても相当な量の肉が取れる計算であった。


そして女の子人と今日も狩りに出発すると言って出て行く。 女の子たちと出かけて今日は昨日とバギーの練習した広場に行ってくる。 そして驚かないように前開きをつけて女の子にバギーを見せる。


「ごしゅじんさまこれはなんでしょうか?」

「変な形。馬車?でも乗るところが・・・」

「なんか心が揺さぶられる形・・・」

「へんなの」


みんな口々に話すが、百聞は一見にしかず



馬車も一緒に見せて連結して目の前で走ってみせる。


「これからの移動はこのバギー馬車で移動することが多くなるので バギーの操縦について全員で稽古をしてもらう」


ということで 午前中をその時間に充てることにした。


練習するにしてもバギーの数が足りないので 慌ててバギーを作成していく。 昨日何とか作ったので結構簡単にバギーを作成することができた 。壊れた際の予備も含めて10台作る。アイテムボックスについてはすでに限界がわからないほどに拡張されている。最初の時点ですでに、限界がわからなかったのにそこから4段階の拡張がされている。容量の心配は要らなさそうだ。


まず最初に走り方を教えて 。


「曲がり方止まり方全て丁寧に教えて行く。 前の魔力スイッチ だけしか使わないように説明して 高速側の魔力スイッチについては 操作しないように注意しておく。」


さすがにみんな若く適応能力が高いのであっという間に操作が上達していく・ ある程度上手に操作ができるようになったら今度は馬車を出して 5人を乗せて 実際に走ってもらう。


女の子の体重が軽いというのもあってダイヤのショックだけで 衝撃を十分吸収しかなり快適な乗り心地であった 。実際面木製の 馬車と比べて1/3程度の重量しかないので 衝撃が少ないのも当たり前かもしれない。 馬車自体の軽さも相まって ゼンリンの 魔力操作だけでも結構なスピードが出ているようだ。 頑張って魔力を込めるとおそらく時速45キロぐらいは出ている。


バギーの 走行の不安は ほぼなくなったので お昼休憩の後でバギーで走って仮に出かけることにする 。お昼は 猪のお肉を焼いてそれを食べる。 焼き方について考えたのが魔法で焼くと 火加減がちょうどいいのか不思議なほどに均一に綺麗に焼ける 。というのもうさぎをファイヤーボールで倒した時に散々食べているのだが生焼けの部分がほとんどないためである。 物理的な法則をかなり無視したような焼け具合などでずっと不思議に思っていたがこの魔法での調理方法はかなり使えるようだ。


イノシシの肉を美味しく食べて その後はバギーで森の探索を始める。 探索のスキルを持っている私が先頭を走り モンスターを倒しながらいたずら奥地に進んでいく。 早速たくさんのモンスターの反応があったのでバイクをおりバイクをアイテムに収納してゆっくり歩いて行く。 どうやらゴブリンの集落があるようで みんなと相談しながら 進んでいく 。木の陰から集落の様子をなだめると ゴブリン達が何か作業をしている。 よく見ると緑色のゴブリンの中に肌色の 少し大きめの人形が見える。 敵感知スキルなどで見てみるとその部分に青い点が見える 。目のいいミイに見てもらうと どうやら


「エルフの女の子が捕まっている」


ようである。


ゴブリンの数を数えてみると 全部で135匹もいる。 この数はさすがに驚異的なのだが みんなと相談すると


「何とかして助けてあげたい」

「ご主人様お願いします」


と頼まれる。ゴブリンにつかまるそそれは恐ろしいことになるそうだ。 単純計算で一人当たり22倒さないといけないことになる。 だがしかしこのメンバーならその程度はなんとかなると思われ 問題点は人質に取られることである。 その際のことを考えて 事前に打ち合わせておく。


「多少の怪我などについては回復魔法でなおせるので万が一 彼女を盾に取るようなことがあっても武器を捨てたり降伏したりすることは考えないように」


厳しく命令しておく。


後は


「魔法攻撃を行い 私と ミイ の二人が突っ込んで彼女を助けて来るそして 可能な限り遠距離攻撃で数を減らして 敵を殲滅する」


という計画を立てた。 計画を立ててしまえば後は素早く実行するのに限るので 早速計画を実行に移す。 相手がオークではなくゴブリンの場合はミイ以外の魔法は全て通用するので 全員で魔法攻撃を正射する。その魔法が発動した瞬間に私とミイはダッシュでエルフの女の子を救助に向かう。 二人で魔法と剣を活用してエルフの女の子の周りのゴブリンを殲滅し女の子を救助。一旦後退する。


そして可能な限り遠距離魔法で敵を殲滅していく。 近づいてくるゴブリンがいた場合はミイが剣で切り捨てる。 やはり魔法の攻撃力が上がっているのが10分もしないうちにゴブリンは全滅したようだ。 これでまた大量のゴブリンナイフや服鎧なども手に入る。 見渡す限りのゴブリンを回収していきながら


「女の子の介抱をエルフの二人組に任せる。」


残ったメンバーで集落の中を探索していくがオークの集落と同じで特にめぼしいものは何もない。 仕方がないので順番にほったて小屋に火をかけてゆく。 集落があるのはある程度開いた場所で簡単に掘っ立て小屋はもえて行くので 延焼の心配さえすればそれで大丈夫なようである。


集落の近くにはアポーの実がたくさんなっているので介抱を二人に任せ実を収穫していく 。

きっちり収穫するのは面倒なので大きな枝ごとナイフで切断しアイテムに突っ込んで行く。アイテムの解体機能を使い人数分のみを取り出す。そしてみんなでおやつタイムとしゃれ込む。

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