第14話 臭い穴にはふたをしろ

夜営の方法や村の最低限の位置などの情報を聞き出し 食事を続ける。 食事を続けると 二人からの反応が少しおかしくなってくる。 食事の7割方終わり 二人とも毒入りの食事は半分以上食べている。 それを確認して二人から明らかに眠気を感じていることを 読み取ってから おもむろに話し出す。


「 この国の奴隷制度について 教えていただけますか?」


と聞いてみる。


相手は少しびっくりしたような反応をするが、 簡単なことを説明してくれる。


「 奴隷については3種類あり 大まかには 犯罪奴隷 借金奴隷と 一般奴隷の3種類になる。 奴隷としての責任の重さについてもこの順番になっており 犯罪奴隷と借金奴隷については あまり本人の自由はなく 一般奴隷については比較的人権と自由が 認められた奴隷となっている」


そうである。


「 区別については 首輪がありその色に よって区別されている 重い順番に黄色・赤色・ 黒色となって」


おり、 聞いた瞬間、黄色は危険な奴隷で赤色なあかんことをした 奴隷 で黒色は苦労人の奴隷なんだなあと思った。なんだかうまいまとめがひらめいてしまった。 また


「人買いについて」


聞いてみると明らかに顔色が変わる。 明らかにバツの悪そうな顔をするが 急激に襲ってくる眠気に耐え切れず 瞼が閉じ 体を地面に 倒してしまう。 そしてそのままいびきをかいて眠り込んでしまった。なんだかびっくりするぐらいいいタイミングで眠ってくれた。が、もう少しおきていたら、カマをかけてもう少し突っ込んだ質問をするつもりだったのでほどほどのころあいだったかもしれない。


そしてこれからしようかな?と 私は 真剣に悩むこととなる。 現在の状況を客観的に見て 私がアイテムボックスのギフトを持っていると思われたのであろうと考えた。 さらに引き出した情報から考えると 奴隷商人については おそらく合法的な商売で 人買いについては アウトローな職業なのかなと考えた。 ただ確証はないので 今後どうしようか?と真剣に悩んだ。


そこで思いついたのが鑑定スキルである。 鑑定スキルも選んでみると 色の黒いスキルであり レベルアップの可能なスキルである 。幸い昨日レベルアップもして スキルポイントについては余っている。 なので現在レベル1である鑑定スキルをレベル2にしてみる。 レベル2にして改めて 二人を見てみると 少しだけ情報が増えている。 ただ出身地など そういったどうでもいい内容が少し増えただけだったので、 鑑定さんのレベルを3に上げてみる。 スルト 二人の職業のところに 新たな記載が現れた


「 奴隷商人 行商人 人買いかっこ犯罪者 」


と新たな表示が現れた。 それを見た瞬間に 今までグレーゾーンだった二人が 完全に真っ黒に見えてしまった。



はいアウト

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る