第11話 遭 遇

そんなことを考えながら道をまっすぐ歩いて行く。 ときどきうさぎやゴブリンが出てきて戦う ことになっている。 戦闘自体はゴブリンがうさぎについては既にの問題ではなく。 少々たくさん出てきても 問題なく 殲滅できるようになってきた。 ツノウサギについては丸焼きと 剣で仕留めた 獲物が半々ぐらいである 。ゴブリンについては極力剣で仕留め 黒焦げ死体は減らしている。 レベルについてもいくつか上がっている。


そんな中で第一村人ではないが 第1異世界住人を 見ることとなった。 道をひたすら歩いていると後ろからカタコトカタコトと馬車がやってきたのである。 馬一頭で引いている。 軽トラックよりもふた回りほど 大きな幌馬車である。 ちょうど馬車が近づいたときに角ウサギが3匹現れて 戦っている最中に 遭遇した。

御者席にはおじいさんが一人座っており、 剣を担いだ30歳ほどの 男性が 馬車から降りて近づいてきた。 どうやら


「手助けがいるか」


と確認しに来たようだった。が こちらもすでに3匹とも倒した後だったので 手助けは必要なかった 。男性は多い手助けはいるかとこちらに話しかけてきて ちょうど倒し終わったところを見て


「 手助けはいらなかったな」


とこちらに話しかけてきた 。


驚いたことに話す言葉は日本語に聞こえる 。実際に日本語を話しているのかもしくは 語学スキルが働いているのかは 分からない。 働いているのかもしれないが実際には判断ができない状態だ 。男性は気の良さそうな笑顔で気さくにこちらに話しかけてくる 。


「坊主はどこに行くつもりだ 。親はいないのかとか 気さくに話してくる。」


私自身も どう話していいのかわからず 。


「いきなり世界からやってきた」


などと話しても 信用される訳はなく おそらく怪しまれるだけだろうということはわかっている。 特に男性の話し方からしてこちらがかなり若く見られているようである。 実際男性は 地球の人種に例えると アメリカ人のように 金髪に青い目白い肌である。 おじいさんも 同じ人種のようで男性とよく似ているところからおそらく親子関係ではないかと考えた。


白人からアジア人を見るとかなり若く見られる。さらに私は実際に13歳になっており、地球でも中学生と義務教育が終わっていない年齢だ。 二人の持ち物を見るに男性は おそらく自分と同じロングソートを 持っている。 おじいさんは御者台の横に クロスボウのような やや大きめの 弓を おいている。 どのような話をすればいいのかよく考える。 とりあえず必要なものは情報だ。まず国の名前やまちの情報。 それから お金などについての情報。 それから魔法についての情報や もし可能ならスキルについての情報。特にアイテムボックスや ポイント式スキル設定などについての情報も 仕入れることができれば 大成功である。


とりあえず 歩きながら考えていた一番無難な、そして説得力のある 説明を 試みてみる。それは


「 田舎の山奥から 腕試しに 都会に出てきた」


という設定にしてある。


「 田舎の山奥で 祖父とふたりで暮らしていたが 祖父の老衰 からくる 寿命と それに伴う埋葬を済ませた」


こと 。さらに 「しばらくの期間を一人で過ごしてきたが孤独に耐えられず山を降りてきた。」


という風な設定にしてある。 実際山については どこどこというような具体的な説明はせずに、山の名前についても 知らないということで通した。 まず町について聞いてみると 帰ってきた答えはこの辺りに街はなくここから馬車でさらに1日ほど行ったところに小さな村があるとのことである。 男性に聞かれたことはまず


「一緒に行くかということである。 それからそのウサギはどうするのか」


ということを聞かれた。

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