第8話
今回も引き続きバーさまが通ってるディセンターでのふたコマを。
いつものようにババさまのちょっとちょっとから始まり始まり~
「ちょっとちょっと、部屋のカギがないのよ。開けられないから入れないの…今、洗濯してる服のポッケに入ってるみたい…どーしましょ…」
「大変じゃないですか!?見て来ます!」
ノリさんは急いで洗濯機を止めてドローンと汚れた水の中に手を入れ服を出しポッケを見るが、カギなし。
ズボンかな?また、ピリッと冷たい水の中に手を入れズボンを出しポッケを見るが、カギなし。
エプロンかな?またまたズボッと水の中に手を入れエプロンのポッケを見る!!が、ないじゃないの!!
下に落ちたのかな?ボトボトの洗濯物を全部出して水の中を覗く……が、カギなし。
どーしましょ!困った!
「ちょっと部屋見て来ます!」
バタバタバタバタ!!
「あっ!ありました!部屋のカギ穴にブラーーーーンとぶら下がってました!」
「良かったわーやっぱりねー」
「良かった良かった……………ん?やっぱりねーって……………」
そのババさまの食事時。
「ごはん、後少しですね。お漬物をごはんの上にのせましょうか?」
「!!えっ?何言うの!ダメよダメダメ」
「その方が食べやすいですよ。」
「いや、ダメだ!!ってば!!」
「なんでですか?フシギ…」
「真っ白いごはんが汚れてしまうでしょ!!」
「あ~そうですね…そうだったんですね…なるほど~今やっとわかりました。すみません!」
また別の日のババさまのお風呂上がり。
「あ~~~いいお湯だったわぁ。あなたも入りなさい。あったかいうちにどーぞ。」
「あ…ありがとうございます。でも私はまだまだやる事があるのでお気持ちだけ…」
「まぁそうなの?残念ね。ちょうどいいお湯加減なのにー用が終わったらスグ!!に入ってね。」
「あ…えっと、その私は入れないんで…………いえ、ありがとうございます…」
そのババさまがパンを食べようとしてる。
ロールパン2個を半分にして並べてある。
いやいや、半分じゃなく1個を4つくらいに分けて並べてある。ジャムが少しづつつけてある……15分後。まだパンは並べてある。
全く食べてない……キレイに並べられたまま。
「食べないんですか?」
「もちろん食べますよ。こうやって並べてミルクと一緒に少しづつね。」
「キレイに並んだままですね……」
「今からよ。まさに今から。」
「ミルク、冷めちゃいましたね…温めて来ますね。」
「ありがとう~食欲でるかも……」
が、キレイに並べられたパンは食べないままだった・・・
ババさまが言った。
「今日はありがとう。あなたに会えてほんとに良かったわ。助かったわ。楽しかったわ。」
涙なんか流しつつ。
私だけじゃなく、スタッフみんなに言ってる・・・
私だけに言ってくれたのかと私まで涙がちょちょ切れたのに・・・
みんなに言ってたのね・・・
ちょっとガックリガクリ・・・
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