第18話 教師VS転校生

 私、明海・花梨!恋する普通の高校生☆


「いい加減にしなさい!」


「いや!藍人と同じクラスにもならなかった上に、接近禁止命令なんて…、ぜぇったいに嫌!」


 私は運命にあらがう為!生徒指導室で先生と戦っている


「せい!」


「くっ! よっ!いっ! しょん!」


 白城と名乗った先生の攻撃、まるで大理石で出来た岩の壁が私に迫った


「グオン!グヲン!」」


 避ける私を見て白城先生が何かをつぶやいている


「この身体能力は武藤くん並か、でもそんな資料にそんな能力の記述は・・・・まさか!」


 そしてゴツゴツした岩の壁を私は躱しながら隙をうかがっう私に新たな試練が!


「手こずってるようですね白城先生、手伝いますよ」


「む!」


 だがピンチはチャンスである事は多々ある! 私は新たな先生が中に入った隙に、開いた扉をすり抜けようと走る!


「大塚先生!」


「お?」


 私は大塚先生と呼ばれたこの突然の事にキョトンとする男性教師の横をすり抜け、生徒指導室を出た私が見たのは ―――今すり抜けたはずの男性教師が私の前に立っていた―――


「元気だね」


「分身!? ぬぬ!」


 私は大塚先生に頭を摑まれ取り押さえられた


「残念、惜しいけど違うな、そんな器用なことは出来ないよ。ただ教室に入るのが少し遅れた別世界の自分の世界データ引き抜きロードこの世界に上書きしただけだ」


 私はその能力に聞き覚えがあった。ただの噂だと思ってたけど


「平行世界を利用した世界改変!? 反則じゃないの!!」


「この学園で教師やってるんだぜ。これぐらい出来ないとやってられないよ。で、どうする? 存在できるのは私一人だが、私を倒しても周りにはそこに居るかもしれない可能性が無数に存在する。逃げられないぞ」


 そう言って降参する様に言う先生でしたが、自分が今とんでもない間違いを犯している事に気付いてない様だ


「なかなか便利な能力ね」


 そう行動を起しこそうとしたその時、白城先生が邪魔をしようとした


「大塚先生直ぐに離れて!」


 白城先生が叫び、岩石を放ち攻撃する。離れてと言ってるものの、完全に巻き込むつもりの攻撃だった。攻撃が届く前に私は切り札を使う


「改変!」


「おろ?!」


 私は別世界の自分の世界データ引き抜きロードこの世界に上書きした。だが適切なデータと漁ってる時間は無く私は職員室を出た可能性に上書きするのが精一杯だった


「失礼しましたぁん☆」


「こらまて!」


 私が職員室前を去る直前、岩で潰れたはずの大塚先生がサンドウィッチ片手に私を呼び止める姿が見える。休憩中の自分と入れ替わったのだろうか? 耳を澄ませてその後の反応も確認すると何やら2人は私の能力について話している様だった


「私と同じ能力持ちだと!?」


「違いますよ大塚先生、恐らく触れた相手の能力をコピーする事が出来るのでしょう。身体能力も武藤くん並みでしたからもしかしたらと思って。朝登校した際も自分の力を持て余していた感じでしたから恐らく」


「朝に武藤とぶつかった時に能力をパクったのか・・・、私やっちまったか。だが武藤のスキルを使って無いあたり、コピーできる能力に限界がある」


 二人の会話の内容を聞いて私は焦って、さらに逃げる


「気づかれた!? 早く別の世界にから引き抜きませんと!」


「そう上手くいかないがな」


 私の目の前に大塚先生が現れた


「くっロード!」


 私は適当な世界をロードし、先生の後ろに居る私に上書きした


「あまいよ」


「え!?」


 上書きしたにもかかわらず私の目の前にはまだ大塚先生がいた


「ちょっとコピーできるからって、その能力をずっと使ってた人間に勝てる訳ないだろ」


「そんなの私も分かってるわよ!!」


 私は大塚先生に金的を食らわせた


「うほ!」


「どうだ!」


 だか大塚先生は蹴り上げた私の脚を掴んで、高い声でこう言った


「タマが無くてもやっぱ痛いなっと!」


 大塚先生は私の足に注射を打ち込こんだ


「きゃ…ッ!」


「蹴りの威力から察するに、もうあの身体能力は無いみたいだな」


 女になった大塚先生を睨みつけながら私は叫んだ


「私に何を撃ち込みましたの!?」


「軽い鎮静剤だ、心配するな。私の能力はデリケートなんでね。少し調子が悪くなるだけでも使えなくなるのさ」


「くっ!」


 確かに能力が思うように使えなかった。別世界をぼんやりと見える程度で上書きできない


「女の姿にもなれるって、ほんとデタラメな能力ね」


「染色体が一本違うだけだからな。女の私がここに居る可能性も十分にありあるだろ。さあ、発信器を付けさせてもらう、じゃないと武藤が逃げられないからな」


 迫ってくる大塚先生に私に迫って来た


「女の子に首輪付けようなんてとんだ変態ね!」


「いや、これ足首に着ける物で・・・ぐ!?」


 突然、大塚先生は苦しみだしうずくまってしまった


「ハズレ引いちまったか・・・」


「ハズレ?」


 大塚先生の言葉に首をかしげながらキョトンとしていると。後ろから白城先生の声がした


「大塚先生大丈夫ですか!?」


「いけない!」


 私急いでその場から逃げた

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