決着はロボットバトルで?

第6話 戦いの火ぶたが切って落とされドカン!とした

 そうこうしてる中に司会の樟葉・涼子が宣言する


「さあ、選手は出そろいました!今まさに決闘が始まります! 各選手位置についてください!」


 各選手が位置について構えた。戦いの前の高揚感からは皆


 ショッキングの明海は怪しい笑みを浮かべ


「ふふふ・・・これに勝てば彼とのバラ色の学園生活が♡」


 天道は目を泳がせながら獲物を見定め


「誰から料理してやろうかしら」

 

 里香はワクワクしながら人形に話しかけている


「頑張ろうねカトリーヌ」


 工藤先輩は右拳で左の手のひらを叩いて気合を入れ・・・


「よっしゃー! 行くぜ僕の愛機マジカルシュマウザー」


 勝手に自分が乗る機体に名前を付けて来た。そしてなんと音声が流れ機体が答えた


「レディ!」


 特別席の藍人はそれを聞いて一言呟き、それに司会の樟葉が答えた


「先輩のはAI搭載型なんだ・・・」


「クドウッチは機械音痴だから救済処置らしいよ」


「なるほど」


 そして試合開始のブザーが鳴り


「バシュシュシュシュン!」

「バンバンバン!」

「ズビュンズビュン!」


 明海のミサイル!天道のライフル!里香のレーザーが一斉に火を噴き!


「「「ドオオオオン」」」


 それらの一斉射撃が工藤先輩を襲った!


「ぎゃあああああ!」


 TS魔女っ子工藤先輩の悲鳴と藍人の叫びが会場にこだまする


「せんぱああい!! え?なんで!? どうしてお前らそんな息ピッタリなの!?」


 明海が爆風で乱れた髪を整えながら言い。藍人がツッコミを入れる


「AI搭載で機械音痴? なら一番狩りやすい獲物を狙うのは当然! それに変身ヒーローは変身前に叩くのが鉄則!」


「いや、変身済みだったからね!」


 続いて天道が発言した。そしてやはり藍人がツッコミを入れる


「男が魔女っ子なんて気色悪い、そっこく排除ですわ。見た目少女でも中身男で年上なら合法なんて思わない事ね!」


「お前ら全員18歳未満だからね!」


 そして里香が発言し藍人がツッコミを入れた


「男なのに魔法少女やれるなんてずるいよ!あんまりだよ!女の子夢なのに! アイちゃん誘うくらいなら私を誘ってよ!」


「やりたかったんだ魔法少女…。でも誘われなかった原因って抱えてるその人形のせいじゃ?」


「ギロッ」


 藍人は人形に睨まれた気がして黙ってしまった


「グオン!」


 そして突如、工藤先輩を被っていた炎が桃色の衝撃波で吹き飛び、工藤先輩がドヤ顔で腕を組んで言い放った


「僕がまだ変身を残してると勘づいたとは流石ねピンクの転校生! このミラクルフォームを学園で見せるんは初めてだ。真っ先にイメージカラーが僕とダブってる貴様から倒させてもらう!」


 藍人は先輩を見て呆然とした


「本当に変身残してたぁ・・・。でも魔法禁止だったんじゃ?」


 司会が発言、藍人ツッコミ


「身を守る分にはセーフです。クドウッチはパイロットスーツありませんから」


「いや、あのスーツ腿とか肩とか露出してるしそんな防御力あるとは思えないんだけど!?」


「最近は制服とあまり変わらないデザインでありながらも、着用者を旧式戦車の主砲の直撃からも守る特殊繊維とかありますから見た目からでは防御力は判断できませんよ」


「なにその謎繊維!?俺も欲しいんだけど! 後で手芸部の購買覗いてみよう」


 藍人がそんな事を考えていると


「バアァン!」


「うッッ!」


 いつの間にか戦いが更に激化して乱戦となっていた。流れ弾が武藤の居る特別席に飛んだが、バリアーで弾かれ先駆を放つ。司会の葛木が席に乗り上げ実況しだす


「おおっと盛り上がってまいりました! 明海選手!天道選手の銃撃をハンマーで弾きミサイルを撃った! しかし天道選手に打ち落とされる。っと思ったらレーザーだ!いやマジカルエネルギー弾か!? 爆風でよく分かりません」


 ドクターアキバも解説に言い始める


「グリーンの光線ではありませんから、マジカルシュマウザーの粒子砲ですね。この戦い魔法禁止ですよ葛木君、魔法と粒子砲の同時運用は個人的には見たいものですが」


「ビュウゥゥゥゥン!」


 葛木が机に脚を乗り出し実況に更に熱がこもった


「おぉぉっと!里香選手!いつの間にか地上に降り立ち他の選手の隙をうかがっていた! 地上からの無慈悲なレーザーが他の選手を襲う」


 この惨状に藍人は


「葛木先輩!見えちゃいそうですよ!」


 とは言うもののこう思っていた


 ”ニーソックスと見えそうで見えないギリギリの肌のラインが悩ましい・・・”

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