第63話 誕生日プレゼントサプライズ計画
「確か今日、トムの誕生日なんだってー」
トム以外の男グループで集まっていた。そして、最初に話を切り出しのは将悟だった。
「ほう。それはやるしかないな」
大和が顎に手を当てながら言う。
「やるしかない、、、」
陸斗が小さい声でつぶやく。
「やるしかないな」
次は川口が言った。
「やるしかないね」
最後は鷲宮だった。
「「トムの誕生日プレゼント買いに行かなくては!!」」
全員は言わなかったが、思っていることは全員同じだった。
「それで、、どうする?みんな買いに行ってないってことだよな」
全員が同じことを思っているのを確認した大和はそういった。
「ああ。しかし、1つ問題が、、、」
川口が顔を少し俯き加減しながら、いつもより低い声で言う。そして、ゴクリと息を飲む一同。
「何が欲しいのかわからないこと!!」
「確かに、、、」
みんなはこれは想像以上にキビシーって言うことを実感している。そんな中、将悟は
「もう、めんどくさいからさ。直接聞いちゃおうよ!!」
「バカ言え。俺たちがやりたいのはサプライズなんだよ」
「ううっ、初耳」
大和に率直な否定されてしまったから、思いっきりぶっ倒れる将悟だった。それを無視してその場を仕切り始める川口。
「まぁとりあえず、こんなことをしてたって時間は過ぎていく一方だ。何か行動しなくては、、、、」
先ほどからこのハイペースな会話についていけなかった鷲宮がようやく話に加わってきた
「あの、僕さこの前の話なんだけどさ」
と、鷲宮は語り始めた。
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一昨日、トムと鷲宮で帰っている時。トムが会話の途中でいきなり話題を変え、こんな話を鷲宮にした。
「なー。最近、肩こりひどいんだよなー」
肩をぐるぐる回しながら言うトム。この時、誕生日プレゼントで欲しいものをバレないように聞き出そうと思っていた鷲宮にとっては好都合だった。
「もしかして、マッサージ機とかが欲しい感じ
?」
トムの前に回り込んで聞く鷲宮。
「まぁ、タダだったら、欲しいかな」
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「というわけで、マッサージ機とかどう?」
珍しく声を大きく高くして、鷲宮は提案した。
「うーん。なんとか、買えなくはないけど、、、。問題はトムの家に置き場所があるってことたなー」
さらっとおかしなことを言う川口に少し引き気味になつている将悟と大和は
(マジか、買えなくはないんだ)
「確かに、、。簡単に持ち運べるマッサージ機とかでいいと思うんだけど、どう?」
「イイネ!!それ!!それで行こう」
さっきまでふざけあっていた将悟と大和が締めた。
「でも、次の問題。どんなサプライズにする?」
「うーん。陸斗、何か良い案無い?」
鷲宮の疑問に答えきれなかった川口は陸斗に任せることにした。
「いいよ。こんなのでどうかな?」
いつもなら単語だけの返答の陸斗だが、珍しく文章で話した。大事な友達であるトムの誕生日プレゼントサプライズ計画を考えているのだから、いくら陸斗でさえテンションが上がっているのだろう。
その後、陸斗のサプライズ計画の内容が伝えられた。
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