第59話 残暑

「う〜ん、、、昨日の肝試し散々だったなー、、、」


昨夜の肝試し残念話をぶり返す祐子。今となっては笑い話なのかもしれない。


「まぁ、あの人のせいでねー。本当に困っちゃうよ」


残念な顔をして『はぁあーあ』と深くため息をつく。本当に残念そうだ。


「あれ?三月ちゃんってそんなスリリンガーだったっけ?」


祐子のパッと出た疑問。三月のことを硬派だと思っていた結果だろう。


「う、うん。、、、、そーだよ、、、」


三月が言い終えると同時に顔を赤らめる。


「え?どうしたの?顔が赤いよ」


またまた祐子のパッと出の疑問。まだまだ祐子は純粋なのだ。しかし、さっきとは心配の仕方が違い、本当に心配していた。


「、、、、。あ、そうだ。全然関係無い話になるけどね。今度、転校生が来るらしいよ。楽しみだね」


何かを察した祐子は話を変えた。特に意味は無いのだろうが。それを聞いた三月は徐々にいつもと同じような顔色になり、いつものように返す。


「ふーん、そーなんだー。どんな子が来るんだろうね」


今日も会科市内は暑かった。

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