第30話 納豆チャーハン

将悟の家にて


「はい。できたぜー!!」


トムは将悟の家のキッチンを借りて、得意料理のチャーハンを作った。


「マジで作れんのか、、、。少し、冗談だったんだけど、、、」


大和は意外なほどにあっさり作ったトムに驚愕の目を向けていた。


「失礼な。ささ。食べてみ」


トムがそう言うと、大和はトムが作ったチャーハンを口に運ぶ。そして、目を見開いてから、もう一口食べた。


「どう?うまい?」


トムは食べている大和の顔をチラチラ見ながら、何度も聞く。大和は使っていたレンゲを置き、


「ちょ、ちょっと聞いていい?」


「ん?なに?」


「これ、納豆入ってる?」


「あー、、、入ってる、、、かな」


「フザケンナ!!俺、納豆嫌いってことわかってんだろ!!」


「いやー。バレっちったかー」


トムは照れるように自分の後頭部に手を当てる。


「なら、そっちがその気ならこっちだって考えがある。将悟、今度は俺がキッチン借りるぜ」


「まぁーいいけど」


将悟はそう言うと、大和は部屋を出ていった。

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