お題「静かな夜」
気がついたら夜になっていた。部屋の中まで昏くなっている。
一体いつの間にだったのだろう。暗い蛍光灯を見上げながらぼんやりと思う。
二階にあるこの部屋に誰かの声は届かない。
車も住宅地を通り過ぎることはなく、ただ
しんしんと
しんしんと、
夜が少しずつ更けていく
それでもまだこれからの方がずっと長い。
始まったばかりの夜は少しずつ更けていくばかりで夜明けには随分と遠い。
ジリリとタイマーが鳴る。
それをすぐに止める。もう慣れたもんだ。
もうすぐ帰ってくることを知らせる音。だけど今日からは必要のない。
初めて訪れる、あなたがいない夜。
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