第11話
「天界は王ではなく女王が国を納めていた。今は訳あって不在だけど君達の羽根は彼女たちに匹敵する。いや。全く同じと言っても過言ではないよ。」
「ちょっ。ちょっと待って下さい。女王?彼女たち?え?私も亞夜も普通に産まれ、普通に育ちました。確かに私の記憶はありませんが、でも普通の学生です。」
亞夜は驚きのあまり固まってしまい、柚茉は脳内に浮かんだ言葉をそのまま投げかけた。
「驚かせてしまってすまない。最初から話すね。」
ユーリはゆっくり2人のことを気にしながら天界の話をしてくれた。
柚茉達がいる地上からすれば遙か昔、王と女王は1人ずつであった。
以前より、男女関係なく力の強い方が、天界という1つの国を納めた。
後継者はもちろんその子供達と子供達が選ぶ相手であった。
特に決まりもなかったが、その時産まれたのは始めての双子。
地上では産まれてしばらくしてから魔力が付いてきて学校でそれを鍛える。羽根も大体その頃に生えるのだが、天界では魔力を持って生まれる。天界の子供達は歩くより先に羽根が生えるのだ。
その双子の羽根は産まれたときから五重の美しい羽根だった。
本来、力の強い者が後継者となるのだが、2人はいつも互角。
何もやっても同じだけの力を持っていた。
王と女王は考えた末、2人に女王の座を渡し、王も2人。そのうちの1人がユーリであった。
地上に生きる者達の5倍はあるという天界の者達の命だったのだが、あることをきっかけに2人は死んでしまった…。
女王2人で納めていた天界はまるで雪崩が起きたかのように崩れた。
兵の選び方、教養等。
王であるユーリともう1人の者では知らなかったので出来なかった。地上の年齢である兵達は年と共に力を失い、地上に返すほか無かった。
色々書いてあるはずのノートも何処かに消えてしまっていた。
2人の王は手探りで国を納めるしかなく、今の天界に兵が足りないのも焦っているのもそこにある。
子供もまだいないので譲るわけにもいかず
そして羽根は元々1人1人違う。
だが何枚にも重なる羽根は王族に入る者だけ。
何重もの羽根は王族に入る
「なら私と亞夜がその生まれ変わりと言うことですか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます