食欲愛

第1話

大学に入学して2年。

こんな俺にも彼女ができたんだ。絶世の美女とまではいかないけどか弱くて可愛い、守ってやらなくちゃって思わせるような子。

出会いは大学の講義の時だった。

たまたま隣の席に座っていた彼女が俺の落としたペンを拾ってくれたんだけど、まさに一目惚れだった。

転がっていってしまったペンを他人のものなのに小走りで拾いに行って、優しい笑顔を見せながら渡してくれたんだ。

それから押して押して押しまくりライフを送った末についに可愛い彼女をゲットすることができた。

大学に入るまで彼女なんかできたことなかったし、あっけなく撃沈なんてことばっかりだった俺にもついに可愛い彼女ができるなんて神様からのプレゼントとしか思えない。

来週には3ヶ月の記念日がくる。

俺は浮かれていた。

いけると思ったんだ。今思えば浅はかだったと思うけど、キスまで済ませた3ヶ月記念日だったらついに彼女と次のステップへ進めるんじゃないかと。

彼女は俺が初めての彼氏じゃないと言いながらもガードが硬めだった。

何度か彼女の家に行きたいと誘ったがやんわりと全て断られてきた。

だから俺は今回の記念日にかけてるんだ。

目の前で本当においしそうにごはんを食べている彼女に緊張しながら話しかけた。