揺れるのは地面だけ
ブロロロ…
整備されていない森の中の道をバスは突き進む。…ガタガタゴットン…積荷が音を立てる。
「カコ博士、何か分かりました?」
「あっ園長、…いやまだ特に…です」
「…そうですか、サンドスター濃度が他の地方に比べれば濃いこと位しか分かって無いとは難航必至ですね~」
「頑張ります…ごめんなさい」
「怒って無いですよ…?さて私も頑張らねばなりません。」
…リネン
ねぇリネン?貴方は怒ってる?
…怒って無い?
思えばリネンを家族に迎えたのは…もう何年かしら、少し前に両親を亡くして…それで、ミライちゃんの家族の方に…
リネンは彼らを腐れ外道とかって言うけど、それは仕方なかった事、彼らが正しい。
「サンドスターを上手く動力に…」
私はそこから研究していたのだが、その辺の副産物でタイプ2の原案が出来た。
触れちゃいけないはずだったんだ…
まぁ…結果的にみんな上手く使ってるけど…
リネン、ごめんなさい…
しばらく進んで行って山のてっぺんに、なんか懐かしい。
「…セーバル~?いない…のかなぁ?」
「…どうなんだろう、いないかな?」
「…ん~うるさいね~…ティータイム中にずいずい来るのはいただけない。帰っ…て欲しい所だけど君達なら別だ。」
「あっ!!!!女王!?生きてたの!?」
「言い方もっとなんかあるだろ!サッカーとかで敵のチームにボールをパスするような…わかりにくいな、とにかく協力してんだから勘弁してくれって、な!?」
「…久しぶりだな、ワタシの器」
「…久しぶり。私の器」
その時
刹那それは起きた
____________________
「あっこの展開…///」
「ンンンンンッッッッッッ!タマランンンンッッですぅ!」
本を抱えて胸をときめかせているのは昨日一緒に夜を飛んだジェーンさん、彼女は驚いたことに百合好きらしく、今は何やらときめきを通り越すかの如く力でオススメまでされた。びっくり。
「この『貴女も私ももう居ない』っていう本、凄いですよ!何が凄いかって…(ry」
危うく彼女に沼に突き落とされる所だった。
ん?それで上手く仲良くなれるのかって?
そもそも昨日一緒にうんたらかんたらってなんだよって?
一応言っておくがヤッてはいないぞ?
誤解は困るなぁ。
ジェーンさんの唇を強引に奪ってお姫様だっこ、からの夜空に向かってフライアウェイ。
アリツさんのサンドスターを回収しておいて正解だった。いい月、良い星、良い時間だったよ全く、ロマンチックな状況を味わいたいという願望、欲望のままに。
…ジェーンさんは後悔しないだろうか。
[一目惚れ]なんて冷静に考えれば可笑し…くは無いがちょっとリスクを伴う。
そのリスクを理解した上というのなら喜んで付き合うが…
…動物とフレンズ、思考回路、興味が尽きないな。色々とね。
その後我々はロッジを出てサンドスター火山の方へ向かうことに。
道中長いがのーんびり…
していられなくなった。
「…ん?地震!?」
「あ、あわわわわぁ…」ギュウーッ
あっ…ジェーンさんのいい匂い…
じゃなくてジャナクプル!!!!
どうする!どうすれば良い!?
『セット!グレープ!!!!』
「へ?」
『寝ぼけているんですか!?さっさと飛んで逃げなさいよ!』
ジェーンさんを抱いて、ジェットでバビュンと飛ぶ…のだが、火山の噴火で地震が起きているのか…
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「…噴火ね、いつ見ても迫力満点だよ」
「ロマンチックに済めばいいんですけどね~…なんか黒セルリアンが湧いてますね…」
「ここは僕らに。」
「走甲…!」「速着!!!!」
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