揺らすのは尻尾だけ
「シキさん、お腹空いたのでご飯食べません?食堂にいきm…」
「出来たァーッ!俺の中での最!高!傑!作!」
【あの口うるさいグローブロボットの見た目が少し可愛くなったらまだ心の畑が潤うかもしれない!ついでにいろんな機能掘り込んでやるぅっ!】
そんなアホみたいというかド阿呆の発想なのにもかかわらず、いつの間にか晩飯の時間まで弄ってたらしい…完成したから許せジェーンさん、ご飯は一緒に食べましょうね…というかこれ以上放置したら恐らくPPP全員からフリッパーブレイク(顔面フルヒット)を喰らわせられ縛られ蒸される、間違いない、待つのは痛みと誘惑の拷問により心身ともにガタガタゴットンズッタンズタンである。なんとしてでもそれは避けたい。ジェーンさん逃げないで()
ん?グローブロボット君はどうしたって?
まずグローブじゃないときはコンパクトにして腕時計にした、時間一々確認すんの萎えるし。グローブに展開してからはいつも通り、ディスプレイに情報載せる事は小さすぎて断念、一応ディスプレイを展開してからならOK。あと音声変えられなかった、無念。
「あの~シキさんご飯…」
『勝手に弄ってもらっても困るんですけどシキィィィィ!』
「るっさいわこのタコォ!」
『誰がタコですか!!こちとら機械なんですよき!か!い!』
「あの~ごはn…」
「持ち主に反抗すんなロボットの癖にィ!」
『持ち主は選べ無いのが悔しいですよ!選りに選ってあなたのような人とは!』
「ぅんだとんにゃろぉ!?(何だとコノヤロー)」
『癖強い!括弧で翻訳入ってますよ!』
「メタイわド阿呆!」
「んぬぁああ五月蝿ーい!」
!?
「シキさん!ご飯食べますよ!ほらこっち!」ガシィ
「えっあっちょちょちょっとぉ!」ズルズル
________________
「…」プンスコ
「…ごめん、ごめんなさいジェーンさん…」
「…怒ってないです」
あぁ…怒ってますわこれ完全に…
「いや、本当にごめんなさい…頭に血が上ってたよ…一緒に晩飯食べて、寝ようか?もうこんな時間だし…」
『私も悪かったです…やはりこの体、カコ博士に貰った体は大事にしたいですし…いや、それが争いのもとでしたね…』
「…」
「…」
結局、晩飯は一人で食べた。
食堂は最近出来たのか綺麗で、木目が美しい部屋だった。懐かしきオオカミ先生や、宿主アリツカゲラさん、オオカミ先生の助手らしいアミメキリンさんと会話して気を紛らわせようとしてみたがどうにもならなかった。
「叫んでたけどどうした?」
そう聞かれても…なぁ。
部屋に戻って来た、ジェーンさんは先に戻っていたらしい。
…息苦しい、
重い空気を吸うと肺が下がりやがて体を潰しに来る。
「だんまりを貫き通すつもりですか…?」
ジェーンさんが口を開く、そんなつもりでは無いと反論する。
「だったら…声かけてくれたっていいじゃないですか…」
「でも…声かけにくい雰囲気だったし…」
「…シキさん、ちょっとこっちに…」
…?
「シキさん…あの…さっきはごめんなさい、引っ張るとか…ほんと、その…」
「ジェーンさんが謝るような事じゃ無いです、むしろ俺がカリカリし過ぎてましたから、本当にごめんなさい…」
ムギュゥと抱き付いてくるジェーンさん、なうベッドの上と言う事を忘れてはならない。
「シキさん…いや、シキ君の方がいいですか…?」
「俺はどっちでも…」
「…何だかよそよそしくって、シキ君。こっちにしません?」
「…敬語はそのまま?」
「癖…ですね」
「それじゃあジェーンちゃん、ここオフトゥンの上なんだし…ねy…」
「ちょ!?ちょっとシキ君!やめて下さいよそんな事ぉ!…んー!?」
えっ?お前そんなキャラだったっけって?
一つ言っておくよ、
欲望っつーのは怖いぜ!?
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