らいきゃく

卵焼きのカルチャーショックから数日、

居候のシキ君は雑務をこなしていた。



「…ラッキービースト、今言った食材の調達を頼む。」

「マカセテ」


ふぃー疲れた疲れた。

掃除に洗濯、本棚の整頓とまぁやることが

結構多いなぁ。もちろん文句などない。

職あり、飯あり、おまけに周りは女性ばっかりと来た。モチベーション上がるわ。



「すいませーん!」

ん?来客ですか…

長鳥とかばんさん達は外せない用事があったらしく、

「今日は留守番頼みましたよ。」

「申し訳無いんですけど…お願い出来ますか?」

はい押し付けられましたでも断れませんだって俺は居候。

…居候に留守番任せるか?普通…


という訳で、図書館に居ない。


「今行きまーす」

図書館の裏で作業をしていたので、

声が分かり易かった。


「どなたですか?」

「…そりゃこっちのセリフよ。あんた誰?博士達とは知り合いなの?」


眼鏡の似合う方ですな…

猫耳確認、猫のフレンズか。


今までのあらすじを端的にまとめると…

【漂流してぶっ倒れて運ばれて歩いてここまで来たら、かばん背負った子とジャンプ力ぅ…の子とアラウさんとヤベックと長鳥に世話になることになりました。】


「…つまり、キョウシュウの子じゃないのね、オスなんて始めて見たわ…」


「…それで、どんな御用で?」


「申し遅れたわね。私はマーゲイ。アイドルグループ、Penguins performance project

通称PPPのマネージャーよ。今度ライブするから、ステージのセットのお手伝いを探して貰おうと思って来たんだけど…この様子じゃ博士達は居ないのね?」


「その通り…留守番してましてね。」


「あなた、いっしょに来ない?」


「えぇ…」


「もちろん本気よ?それに、いろんな子が居るから、結構楽しめると思うわ。」


「とりあえず博士達に聞いときます。」


「もし来てくれるなら…そうね、三日後までに来てね。準備作業がそろそろ本格的に始まるから、早めにね。」


そう言うと、彼女は袋の中からチラシを山ほど俺に預けて、よろしく~と言うような感じで去って行った。



____________________





いやぁよかった!

これできっと彼もPPPが好きになるわよー!


一人高揚する気持ちを抑える事ができない。

マネージャーである以上、ファンが増えるのはうれしい!

…袋が軽くなったのもうれしい。

じゃぱりまん詰めて帰ろう…

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