としょかん

ラッキービーストの音声ファイルによると、

サーバルさん、オオカミ先生などは

「フレンズ」と呼ばれる存在らしい。

火山から出てくるサンドスターこそ、フレンズ化の要因らしく、火山は神聖な場所として扱われているようだ。あの一つ目共もどうやらサンドスターで生まれるらしい。



しばらくしてついに図書館に着いた。



「ほーん、ここねぇ…」

森の中の開けた所にそれはあった。

知恵の実、果物の王と呼ばれるリンゴがデザインに組み込まれているあたり、ここらへんでは一番大きな建物なんだろうか?


「…博士さんも助手さんもいらっしゃいませんね。どこいったんだろう…?」

お?博士に助手?予想ビンゴじゃない?


「我々はここにいますよ、かばん」

見上げると…飛んでる。

跳んでるのではない、飛んでいるのだ。

ジャンプではない。飛行だ。

頭に翼のようなものが付いており、それで飛んでいるような感じだろう。

「かばん…そこのポカーンとしているのは誰なのですか?見た感じお前と同じヒトのような感じですが…」

自分で自己紹介しまーす。

「俺はシキ。よろしくお願いするよ。」

「フム…」

{助手、やはりこれはヒトです。}

{間違いなしです。博士。}

{ごちそうチャンスですよ!助手!}

「あのー…」

「おっと失礼。どーも、アフリカオオコノハズクの博士です。」

「助手のワシミミズクです。」

「本当は我々の他にうるさい奴らがいるのですが…今はいませんね…」

アフリカオオコノハズクにワシミミズク…

元の動物はフクロウ。フレンズ化により、飛行能力が継承された、ということか。


「シキ、お前に質問があるのです。」

「なんですか、質問って?」

「3つあるので、しっかり答えるのですよ」

マジで何だろう…

「まず1つ目、お前、料理は作れますか?」

みそ汁とか、炒め物とか、自炊はそこそこする。というか、旅してると料理は大事だぞ!

「まぁ、人並みにはできるはずですが」

「ほうほう。では、火は扱えますか?」

チャッカマンもマッチもサバイバルの鉄則の火おこしも一通りできるようにしてある。

「えぇ、普通に。」


「…なるほど。では、最後に…」

「お前はこの文が読めますか?その文こそ、我々の伝えたい言葉なのです。」


茶色の助手さんが紙を持って来た。

「どうしたのですか?早く読み上げるのですよ」

「行きますね…」



『ようこそジャパリパークへ』

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