第337話

「ス、スッゲェ~…! 

 洞窟の中に、

 こンな温泉があるなンて……!

 」

 一面、巨大な温泉だ。

 向こう岸まで百メートルほど

ありそうだ。

 湯は透明で透き通って見えた。


「ン! ヴェラ?」

 いつの間にか、彼女はオレから

離れ、大きな姿見の前で自らを映

していた。


《………!!》

 まだヴェラはアザのあった頬を

見るのに躊躇しているようだ。

 





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