第338話

「大丈夫だよ!」

 オレは後ろから声を掛けた。


《え……?》

 ヴェラは眉をひそめた。

 どうするか、まだ迷っているよ

うだ。


「綺麗だよ! ヴェラ!

 アザのあったトコを観て、

 ご覧!!」

 ボクの勧めに、ヴェラは、

《う……!!》

 小さく呻き、意を決したのか、

右目に掛かった長い銀髪をゆっく

りと掻き上げた。


《あ!!》

 ヴェラの動きが制止した。



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